もしかして自分はいびきがうるさい?
自分のいびきで途中目が覚めたかも
こんな不安や疑問を抱えている方も少なくないのではないでしょうか?
いびきは睡眠中に生じるため、家族や恋人など同居者から指摘されない限り自分自身では気付きにくい症状です。
しかし、いびきをかいていると睡眠の質が低下するだけでなく、身体にも負担が掛かり、高血圧や糖尿病などの生活習慣病の発症リスクが増加してしまいます。
今回の記事を読むことで、いびきに対して以下のような知識を得ることができます。
・いびきをセルフチェックする方法が分かる
・いびきを客観的に評価する方法が分かる
・いびきへの対策法が分かる
ご自身の健康はもちろんのこと、周囲のパートナーや家族の睡眠を守るためにも、早期に発見して適切な対策を取るべきです。
いびきを解消して、心地よい睡眠と元気な毎日を手に入れましょう!
まずはいびきをセルフチェック
いびきを確認する方法として、まずはセルフチェックを行うことをおすすめします。
睡眠中のいびきは、家族や恋人などの同居者がいれば指摘してもらえますが、多くの人は自分のいびきの頻度や大きさ、程度を自覚することができません。
いびきに気付かず放置してしまうと、様々な健康被害が生じる可能性があります。
ここでは、いびきのリスクを簡易的にセルフチェックする項目をご紹介します。
いびきチェックポイント① 肥満である
肥満はいびきの最大のリスクです。
肥満によって脂肪が首回りに付いてしまうと、気道が狭くなってしまうためいびきをかきやすくなります。
肥満度を表す指数であるBMI(体重(kg)÷身長(m)÷身長(m))が25以上の場合は、いびきをかくリスクが高くなります。
【引用】人間ドック・健診MRSO
ご自身で身長と体重を元にBMIを計算し、チェックしましょう。
いびきチェックポイント② 眠りが浅く夜間に起きてしまう
いびきをかく人は、睡眠の質が低下して眠りが浅くなるため夜間に起きてしまうことがあります。
具体的には、いびきに伴う騒音が睡眠中に脳を刺激してしまうため脳が休まらず睡眠が浅くなります。
さらに、気道が閉塞してしまうと呼吸ができなくなり、息苦しさで途中覚醒してしまうこともあります。
夜間に何度も目覚めてしまう方は、いびきの可能性が高いため注意が必要です。
いびきチェックポイント③ 何時間寝ても目覚めが悪い
睡眠時間をしっかり確保しているにも関わらず朝の目覚めが悪い方は、いびきをかいている可能性があります。
いびきをかく人は気道が狭く、睡眠中に取り込める酸素の量が低下することで睡眠の質も低下してしまうからです。
そのため、朝の目覚めが悪い日が続く方はいびきの可能性が高く注意が必要です。
いびきチェックポイント④ 注意力や集中力が散漫になった
以前よりも注意力や集中力が散漫になったと感じる方は、睡眠中いびきをかいている可能性があります。
いびきに伴い低酸素状態になるため、脳が十分回復できなくなり、日中に脳がうまく機能しなくなるため注意力や集中力が低下してしまいます。
いびきチェックポイント⑤ 飲酒や喫煙をする
就寝前の飲酒や習慣的な喫煙はいびき症状のリスクになります。
アルコールには筋肉を弛緩させる効果があるため、睡眠中に舌の筋肉がさらに弛緩してしまい、舌根が落ちやすくなるためです。
また、喫煙によって上気道に持続的な炎症が引き起こるため、浮腫んでしまい気道が狭くなってしまいます。
いびきチェックポイント⑥ 日中に強い眠気を感じる
日中に強い眠気を感じる方は、いびきをかいている可能性があります。
いびきによって睡眠の質が低下してしまうため、睡眠時間に関わらず日中強い眠気に襲われてしまいます。
これらによって強い眠気が生じると、日常生活や仕事に支障をきたしたり、転倒や転落、交通事故などの原因にもなってしまうため、早期に対応すべき症状です。
いびきチェックポイント⑦ 朝起きた時に口の中が乾いている
朝起きた時に口の中が乾いている人は、いびきをかいている可能性があります。
人間は本来睡眠中も鼻で呼吸しますが、鼻詰まりなどによって口呼吸を行うと下顎が下に下がるため、舌根が落ちやすくなりいびきをかきます。
朝起きた時に口腔内が乾燥している場合、口呼吸によって口が開いた状態が続いていた可能性があり、いびきの原因にもなるため注意が必要です。
いびきを客観的にチェックする方法
上記のセルフチェックで複数の項目に当てはまる方は、いびきをかいている可能性が高いです。
しかし、セルフチェックではいびきの程度や頻度、大きさまでは評価できません。
ここでは、いびきをさらに客観的にチェックする方法をご紹介します。
セルフチェックに当てはまらない方でも、案外下記の方法でチェックしてみたらいびきを認める可能性があるため、是非参考にしてみてください。
いびきアプリを使う
最近ではいびきをチェックするアプリが多数登場していて、いびきを客観的に評価できるため非常に便利です。
いびきアプリでは睡眠中のいびきや寝言、歯ぎしりなど発生する音をすべて録音できます。
スマホ1つでチェックでき、ワンタップで録音を開始できるため、誰でも簡単に利用できます。
また、アプリによっては録音した音声をメールで送信することもできるため、医師との情報共有にも役立ちます。
シーツの音など雑音を拾ってしまう可能性もあるため、スマホの設置位置には注意する必要があります。
自分のいびきについて周囲の人に聞く
いびきを客観的にチェックする方法として、家族や恋人、友人などに実際に聞いてみるのも1つの手段です。
同じ空間で寝ている人であれば、いびきの有無や程度などを把握している可能性が高いです。
しかし、相手が騒音に対して敏感かどうかでも評価が変わってくるため、正確な情報を収集しにくい可能性があります。
医療機関で検査を受ける
いびきをチェックする方法として、医療機関で精密な検査を受けることが挙げられます。
いびき症状は様々な原因で生じますが、中には睡眠時無呼吸症候群や脳血管障害など早期から治療すべき疾患が原因となることもあるため、最も客観的かつ正確にいびきを評価できる医療機関での検査がおすすめです。
例えば、いびき症状の原因疾患として代表的な睡眠時無呼吸症候群に対しては、医療機関に1泊入院して睡眠中の呼吸状態を一晩中モニタリングするPSG(ポリソムノグラフィ)検査と呼ばれる専門的な検査が実施されます。
【引用】にじゅう内科クリニック
具体的には、体内の酸素飽和度を測定する酸素飽和度モニター、呼吸の圧を確認する圧モニター、呼吸に伴う胸郭運動を測定するベルトなどを用いて呼吸状態を評価します。
いびきを認めた時に取るべき対応
いびきを放置すればご自身の健康に悪影響があるだけでなく、家族や恋人など同居者の睡眠も妨害してしまうため、早期から改善させるための対応を取るべきです。
では、実際にいびきを認めた場合どのように対応すべきなのでしょうか?
結論から言えば、軽度のいびきであればご自身のちょっとした努力や工夫でも改善させることができます。
ここでは、具体的な方法をご紹介します。
横向きで寝る
睡眠中、仰向けでなく横向きで寝ることでいびきの改善が期待できます。
仰向けは舌根が後方の気道に落ち込みやすく、最もいびきが生じやすい体位と言えます。
その一方で、横向きになると舌根が後方ではなく側方に移動するため、気道のスペースが確保されやすく、いびきが改善する可能性があります。
実際に、睡眠時無呼吸症候群の治療ガイドラインでも軽症者であれば体位療法が有効であるとしているため、是非実践してみてください。
マウスピースをつける
マウスピースを装着することでいびきの改善が期待できます。
マウスピースの装着によって下顎が前方に突出するため、舌根が後方に落ち込みにくくなるためです。
体位療法同様、マウスピースも睡眠時無呼吸症候群の治療ガイドラインで推奨されている治療法です。
生活習慣を改善する
生活習慣の改善によって、いびきの改善が期待できます。
改善すべき生活習慣としては就寝前の飲酒、喫煙、睡眠薬の服用、暴飲暴食などが挙げられます。
睡眠薬の服用は、アルコールと同様に舌の筋肉を弛緩させる効果があるため、いびきをかきやすくなってしまいます。
肥満であればダイエット
前述したように、いびきの最大のリスクは肥満と言われています。
肥満によって首回りの脂肪が増加すると気道が狭くなり、いびきをかきやすくなるからです。
特にBMI25以上の方であれば、積極的なダイエットをおすすめします。
具体的なダイエット方法は、食事療法と運動療法の併用が好ましいです。
食事療法としては、低糖質、低脂質、高タンパクな食事と十分な野菜の摂取が好ましいです。
医療機関を受診する
上記のような努力や工夫でいびき症状が改善することもありますが、仮に改善したとしても一度専門の医療機関を受診することをおすすめします。
いびきには様々な原因が考えられ、例えば睡眠時無呼吸症候群や脳血管障害などが原因であれば出来るだけ早期から診断、治療を行っていく必要があります。
ただのいびきなのか、見過ごせないいびきなのかを一般の方がご自身で判断することは難しく、安易な自己判断はかえって危険性が増すため、まずは専門の医療機関を受診しましょう。
まとめ
今回の記事では、自分自身では気付きにくいいびきをチェックする方法について解説しました。
いびきは睡眠中に生じるため、特に一人暮らしの方では自覚することが難しい症状です。
しかし、いびきを放置すると命に関わるような重篤な病気へ進行する可能性もあるため、早期に発見することがとても重要な症状でもあります。
今回の記事を参考にして、不安な方は是非チェックしてみてください。
いびきをかいている可能性が高いと感じた方やいびきをかいている事が判明した方は、自己判断せずに、まずは医療機関を受診してください。
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