「家族やパートナーからいびきがうるさいと言われた」
「寝つきが悪くて、疲れが取れた気がしない」
「昼間も集中力が続かず、眠くてしょうがない」
このような悩みはありませんか?
いびきは男性のイメージが強いですが、女性でもいびきに悩んでいて、恥ずかしくて周りに相談できないケースは多いです。
この記事を読むと以下のような知識が身に付きます。
・女性のいびきの仕組みや原因
・女性のいびきを放置するリスク
・女性のいびきの改善方法と治療法
いびきを長期間放置すると何らかの病気が隠れていて、将来的に健康被害を被るかもしれません。
いびきを改善する対策を取り、熟眠が得られる生活を目指しましょう。
いびきの仕組みとは
いびきのメカニズムは、空気の通り道である上気道が関係しています。
睡眠時に舌や咽頭周囲の筋肉が緩み、上気道が狭くなった状態で空気が通ると音が出ます。
健康な状態では、ほとんど上気道は狭くなりませんが、枕の高さや飲酒・喫煙など生活習慣の乱れ、季節性のアレルギーなど様々な原因が重なりなんらかの原因によりいびきが発生します。
女性のいびきの主な5つの原因
女性のいびきには、主に5つの原因があります。
これらは自身で改善できるものとできないものがあり、自分のいびきがどれに当てはまるか考えてみましょう。
女性のいびきの原因① 骨格や顔立ち
日本人やアジア系の顔立ちは下顎が後ろに下がっていて、噛み合わせが合わないことがいびきの原因になります。
また、体型に関係なく骨格上や顔立ちから口呼吸になる人はいびきにつながります。肥満体系の場合には気道が狭くなりやすいため、さらにいびきのリスクが上がります。
女性のいびきの原因② 花粉症やアレルギー性鼻炎
花粉症やアレルギー性鼻炎がある人は、炎症により鼻が詰まっているため、自然と口呼吸になってしまいます。
口呼吸で寝るといびきをかきやすくなります。
長期間花粉症や鼻炎症状を放置していると、さらに悪化する可能性もあるので、専門の耳鼻咽喉科を受診しましょう。
女性のいびきの原因③ 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性
いびきの音が大きく、睡眠中に呼吸が止まっているなどの症状がある人は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群とは、無呼吸か低呼吸の症状が1時間に5回以上出現し、日中の眠気・集中力の低下がある症状のことです。
一般的な大部分の人は閉塞型と言われ、大きないびき、無呼吸、昼間の眠気などの症状が特徴です。
睡眠時無呼吸症候群の患者は、特に中高年以降に多く、50代男性で10〜20%、50代女性で10%弱と言われています。
睡眠時無呼吸症候群は、放っておくと健康に被害を及ぼす可能性があるため、気になる症状がある人は専門の睡眠外来を受診して検査を受けましょう。
女性のいびきの原因④ 女性の更年期障害
女性特有の女性ホルモンの低下による更年期障害は、いびきの原因になります。
更年期は閉経から約5年前後と言われ、人によって時期が異なりますが、おおよそ40代〜50代は女性に当てはまります。
女性ホルモンの中でもプロゲステロン(黄体ホルモン)による気道の開きを維持する筋肉の働きを促しているため、プロゲステロンが減少することで睡眠障害が出やすいです。
女性のいびきの原因⑤ 単純性いびき
単純性いびきとはアルコールや疲労、精神的な疲労による一時的ないびきのことです。
疲労が溜まっている時はゆっくりリフレッシュして休み、アルコールは飲まないようにするなどの対策を取りましょう。
女性のいびきを長期間放置すると危険?
女性のいびきを長期間放置すると、睡眠時の呼吸が上手くできていない状態が続きます。
将来的に高血圧や心臓病など体への健康被害や、家族・パートナーへ影響が出る可能性があるでしょう。
いびきを放置することによる危険性について解説します。
体への健康被害
長期間いびきの症状が続いている人は、睡眠時無呼吸症候群の可能性が高いと言えます。
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠時に脳や血管に十分な酸素を取り入れることができなかったり、体内の二酸化炭素と酸素の入れ替えがうまくできなくなります。
この状態が続くと、将来的に高血圧、心臓病、脳梗塞を発症するリスクが高くなってしまいます。
いびきの症状が続く時は放置せず、必ず対策を取り専門医療機関へ相談しましょう。
家族やパートナーへの影響
一緒に同居している人がいる場合は、自分のいびきが家族やパートナーの睡眠障害になる可能性があります。
睡眠が取れないとストレスや疲れが溜まりやすく、夫婦関係の悪化につながります。
旅行などで友人と同室で寝た際には関係が悪くなることもあるかもしれません。
女性のいびきの改善方法5選
女性のいびきを改善する方法には、自分でできるものと病院に通院する必要があるものに分かれます。
おすすめのいびきの改善方法5選を紹介します。
女性のいびきの改善方法① いびき対策グッズを試す
いびき対策グッズは自宅で簡単に行えて、いびきの症状改善に有効な可能性が高いです。
いびきを改善するには、口呼吸を改善するか枕を変えていびきをかかない角度で寝る方法があります。
いびき対策グッズには、以下のような物があります。
- 口テープ:口を閉じて鼻呼吸を促す
- 鼻腔拡張テープ:鼻腔を拡げて鼻呼吸を促す
- 抱き枕:横向きの姿勢を保ち舌が上気道を塞がないようにする
- 市販のマウスピース:マウスピースをつけて寝ると、下顎が前に来るため上気道の狭窄を防ぐ。
これらのいびき対策グッズは薬局やドラッグストアなどで販売されています。
比較的安価なので、気軽にいびき対策を始められるのがメリットです。
しかし、市販のマウスピースは人それぞれ下顎の形が違い、個人に合わせた作りではないため、サイズが合わず効果が乏しい場合もあります。
女性のいびきの改善方法② 睡眠環境を整える
睡眠環境を整えると快適な睡眠を得ることができ、いびきの対策になります。
枕は人それぞれ適切な高さがあり、頭が高すぎると、上気道が閉塞していびきをかきやすくなります。
一番良いとされる睡眠時の頭の高さは、目線が少し足元を向き、枕から首が浮かないようにフィットしている高さを整えましょう。
他にも横向きに寝ると、上気道を圧迫せずに舌が咽頭を塞がないため有効とされています。
自分に合った睡眠環境を整えて、いびき対策を取りましょう。
女性のいびきの改善方法③ アルコールを控える
アルコールは睡眠に影響を及ぼし、いびきの原因になるため控えましょう。
アルコールには催眠作用があり入眠しやすくなりますが、
睡眠中の血中アルコール濃度が下がると、目が覚めやすくなります。
アルコールは催眠作用により、上気道にある筋肉や舌が弛緩するため気道が狭くなりやすく、いびきの原因とも言われています。
女性のいびきの改善方法④ 肥満を改善する
生活習慣を整え、肥満を改善するといびきの対策になります。
厚生労働省によってBMIが25以上ある人は肥満に属すると発表されています。
特に首周り、舌に脂肪がついている人は上気道を狭窄しやすくなるため、睡眠時無呼吸症候群のリスクが高くなります。
生活習慣を整えて肥満を改善することで、いびきの大きな原因を取り除きましょう。
女性のいびきの改善方法⑤ 専門医療機関で詳しく調べる
いびき対策グッズを使用したり、睡眠環境を調整してもあまり症状が改善されない人は、いびき治療専門の医療機関を受診しましょう。
いびきの問題については自己判断で対策をしてしまうと、危険な疾患につながることも考えられます。
早めに睡眠外来の受診をして対策を始めましょう。
まとめ
女性でも多くの人がいびきに悩んでいます。
女性のいびきは医療機関には相談しにくく、恥ずかしいと思われる人も多いでしょう。
しかし、たかがいびきと思って自己判断で治療を受けずにいると将来的に思わぬ健康被害にあうこともあります。
自分でできる改善方法から試してみて、いびきや無呼吸の症状が気になる人は、一度医療機関を受診してみてはいかがでしょうか。
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