「寝ているときの自分のいびきが気になる」といった方は多いと思います。
そこで、この記事ではいびきの中でも鼻いびきについて、以下の内容を知ることができます。
・鼻いびきの原因とは
・鼻いびきの主な対策方法4選
・医療機関に受診した場合に受けられる鼻いびきの治療方法
鼻いびきの原因を知り日頃から対策を行うことで、いびきで悩む毎日から解放される可能性があります。
「少しでも鼻いびきを治したい」という方は、ぜひ参考にしてください。
鼻いびきの原因
鼻いびきは、鼻腔内のトラブルにより上気道が狭くなることで発生するいびきです。
「睡眠中に口を閉じているのにいびきをかいてしまう」といった方は、鼻いびきかもしれません。
鼻いびきを発生させる、鼻腔内トラブルの原因としては主に以下の3つが挙げられます。
- 鼻づまり
- 乾燥
- アルコール摂取
上記の内容を解説していきます。
鼻づまりによるいびき
鼻腔内トラブルの原因として、1番多くみられるのが鼻づまりです。
風邪や花粉症などのアレルギー反応により、鼻腔内粘膜に炎症が発生し腫れあがります。
風邪では、粘膜にウイルスや細菌が付着することで、ウイルスを排出しようと粘液が多量に分泌され鼻水が発生します。
粘膜の腫れや鼻水により鼻腔が狭くなることで、空気の流れが乱れてしまうためいびきが発生します。
内科を受診し、花粉症やアレルギーに対する治療を行うことが大切です。
空気の乾燥によるいびき
空気の乾燥も鼻いびきの原因の1つで、症状を悪化させるため注意が必要です。
空気が乾燥した状態で呼吸を続けると鼻腔内も乾燥していき湿潤環境が保てず、カサカサとした状態になります。
この状態を「ドライノーズ」と言い、治療せずにしていると次第に痛みや出血、炎症を伴う危険があるため注意が必要です。
炎症が起きることでもいびきが発生しますが、鼻出血を起こした後、カサブタとなり鼻腔を塞いでしまうこともあります。
空気の乾燥を防ぐために加湿器を設置したり、濡れたタオルを掛けて置いたり生活の中での工夫を行い、乾燥対策をしてください。
乾燥しやすい季節は特に注意しましょう。
アルコールの摂取によるいびき
アルコールには筋弛緩作用があるため、舌根沈下をきたし気道を塞ぐことで発生する喉いびきをイメージする方は多いのではないでしょうか?
しかし、アルコールの摂取は鼻いびきの原因にもなるため注意が必要です。
アルコールには筋弛緩作用の他に血管拡張作用があるため、鼻粘膜内にある血管が拡張することで粘膜が腫れあがり鼻腔が狭くなり、空気の流れが乱れるため、鼻いびきが発生します。
アルコールが原因の場合は、アルコールの摂取を控えることで改善する場合がほとんどです。
鼻いびきと喉いびき違い
いびきには、「鼻いびき」と「喉いびき」の2種類があります。
いびきは気道が狭くあることで発生しますが、様くなる場所が鼻にある場合は「鼻いびき」、舌や喉などの口の場合は「喉いびき」と言われます。
鼻いびきと喉いびきでは原因に違いがあるため、下記の表でまとめています。
いびき | 原因 |
鼻いびき(鼻が原因) | ・風邪 ・アレルギー性鼻炎 ・鼻中隔湾曲症 ・慢性副鼻腔炎 ・肥厚性鼻炎 ・アルコール |
喉いびき(舌や喉が原因) | ・舌根沈下 ・肥満 ・枕が合わない ・加齢 ・アルコール ・骨格的要素 |
鼻いびきと喉いびきは原因となる部位が違いますが、気道が繋がっているため共通した対策も多くあります。
日頃から対策を行い、質の良い睡眠をとるようにしましょう。
鼻いびきの対策
ここでは鼻いびきの対策について紹介していきます。
治療については後述いたします。
鼻いびきの対策としては、主に以下の4つが挙げられます。
- ナステント
- 生活習慣の見直し
- ダイエット
- 睡眠環境の見直し
上記の内容について解説していきます。
ナステント
ナステントとは、柔軟性の高いシリコンでできたチューブ状の医療機器です。
鼻いびきは鼻腔内が狭くなった部分を空気が通り、その部分が振動することで発生します。
ナステントを装着することで、鼻腔内から上気道にかけて空気の通り道を確保することができるため、鼻いびきを予防することができます。
生活習慣の見直し
鼻いびきの対策として生活習慣の見直しも大切です。
特にアルコールの過剰飲酒やタバコには注意が必要です。
アルコールは上記でも説明したように、血管拡張作用があるため粘膜が腫れ鼻腔内を狭くする恐れがあります。
また、タバコの煙は鼻の粘膜に炎症を起こし、アルコールと同様に鼻腔内を狭くしてしまいます。
飲酒を控えたり禁煙をすることで、鼻いびきを防ぐことに繋がります。
ダイエット
肥満は喉いびきの原因として挙げられることが多いですが、鼻腔内や上気道にも脂肪が蓄積することで空気の通り道が狭くなり、鼻いびきが発生する場合があります。
ダイエットを行い、脂肪の蓄積を防ぐように意識しましょう。
睡眠環境の見直し
寝る際は、乾燥に注意が必要です。
寝室が乾燥していると、鼻出血や炎症を起こしてしまい鼻腔内を狭くする恐れがあります。
加湿器や濡らしたタオルを寝室に用意するなど寝室環境の工夫を行い、湿度を保ちましょう。
また、マスクをして寝ることで乾燥を防ぎやすくなるためおすすめです。
鼻いびきの治療方法
鼻いびきの治療方法は、以下の3つに分けられます。
- 投薬療法
- 吸引療法
- 外科的療法
上記の治療法を解説します。
内服薬治療による鼻いびき治療
花粉やアレルギーによる鼻づまりが原因で発生する鼻いびきには、抗アレルギー薬である抗ヒスタミン薬や抗ロイコトリエン薬といった内服薬が使用されます。
点鼻薬治療による鼻いびき治療
点鼻薬は炎症部に対し、直接噴霧や滴下することで局所的に効果を発揮します。
炎症を起こしている部分に直接作用するため効果的な治療方法です。
アレルギーなどの炎症が原因で鼻いびきが発生している場合は、血管収縮薬やステロイド点鼻薬などが使用されます。
鼻うがいによる鼻いびき治療
鼻うがいは、鼻腔内にあるホコリやウイルスを直接洗い流すことができるため、即効性が期待できる治療法です。
鼻うがいの後に、点鼻薬を行うとさらに効果が期待できます。
吸引療法・ネブライザー治療
鼻詰まりを起こしている場合、吸引療法も効果的です。
また、鼻腔内に詰まっている鼻水などを吸引し、その後ネブライザー(噴霧器)を使用し薬剤を鼻腔全体に行き渡らせることで効果を高めることができます。
まとめ
鼻いびきの原因や対策・治療法について紹介してきました。
鼻いびきでは、風邪やアレルギー、乾燥などによる鼻詰まりが原因となることが多く、内服治療や点鼻治療などで症状が改善する場合があります。
生活習慣・睡眠環境の見直しやナステント、ダイエットといった対策もあるため、日頃から鼻いびきの対策を行っていくことも大切です。
鼻いびきに悩んでいる方は一人で悩まず、内科や睡眠外来へ受診してみるのもおすすめです。
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