睡眠時無呼吸症候群の代表的治療 | CPAPについて知ろう

睡眠時無呼吸症候群の代表的治療 | CPAPについて知ろう

CPAP治療は睡眠中に持続的に鼻から空気を送り込み気道の閉塞を予防する、睡眠時無呼吸症候群の代表的な治療法です。

1980年に睡眠時無呼吸症候群の治療として劇的な効果があることが初めて発見され、以後次々と研究やCPAP装置の開発が進み、今では睡眠時無呼吸症候群の治療方法の第一選択となりました。

CPAPは睡眠時無呼吸症候群から健康を、命を守るための非常に有効な治療法です。

CPAPについて知り、必要に応じて治療を受けることで、あなたの大切な健康や生活の質を守りましょう。

CPAP治療とは

CPAP治療とは

睡眠時無呼吸症候群の代表的な治療であるCPAP治療について紹介します。

CPAPは睡眠時無呼吸症候群の代表的な治療

CPAP治療は睡眠時無呼吸症候群の柱となる治療方法で、睡眠中に鼻に装着したマスクから空気を送り続け、その空気圧で気道が塞がることを防ぎます。

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に気道が狭くなったり塞がったりすることで低酸素・無酸素状態を繰り返す病気です。
無酸素状態によるストレスで高血圧や高血糖などを起こしやすく、脳卒中や心筋梗塞のリスク要因です。
また、睡眠の質が著しく低下し、日中の強い眠気で、集中力が低下したり、様々な事故を起こすリスクも上がります。

睡眠時無呼吸症候群の治療はCPAP以外にもマウスピースを使った治療や外科的手術などがあります。
その中でもCPAP治療は最も効果が得られやすく、主に中等度~重症の睡眠時無呼吸症候群治療の第一選択です。

保険診療上のCPAP治療開始基準

CPAP治療は、検査を受け一定の基準を満たしていれば健康保険が適用されます。
保険適用の場合、医療費は3割負担で月4500円程度です。

基準は以下の通りで、睡眠時1時間あたりの無呼吸や低呼吸が起きた回数で決定します

・精密検査:1時間に20回以上の無呼吸または低呼吸
・簡易検査:1時間に40回以上の無呼吸または低呼吸

※無呼吸:気道が完全に塞がり、10秒以上呼吸が止まっている状態
 低呼吸:気道が狭くなり、通常の半分程度の呼吸量でしか呼吸ができていない状態が10秒以上続く

CPAP治療の流れ

CPAP治療の流れ

CPAP治療は、機器をレンタルし睡眠時に毎晩使用します。

また、保険診療の場合は月1回、最長で三月に一度の受診が必要です。

CPAP治療機器をレンタルしたら治療開始

CPAP治療が決定したら速やかにCPAPをレンタルし、治療を開始しましょう。
機器の設置やメンテナンス、説明など治療に必要な準備はすべてクリニックかレンタル業者さんが行ってくれるので安心です。

圧の設定は、個別に適正圧を決定するので医師の指示に従いましょう。
経過やCPAP装置に記録された情報、患者さんからの意見などを総合し圧を微調整することもあります。

治療を開始後もレンタル業者さんと連携して機器を正しく使いつつ、効果や使用感を踏まえて医師と相談しながら治療を進めていきましょう。

CPAP治療は受診が必要

保険診療でのCPAP治療は、はじめは毎月の受診が義務です。

受診時には、CPAPの使用頻度や睡眠時無呼吸症候群の症状の確認、血圧や体重、全身状態などからCPAPの効果やトラブルがあれば対処いたします。

CPAP治療が安定している場合は、最長で3か月に1度の受診間隔になる場合もあります。
無断で4か月以上で受診をしなかった場合には保険が適用されなくなることもあるため注意しましょう。

CPAP治療はどんな効果が期待できるか

CPAP治療はどんな効果が期待できるか

CPAP治療の効果について説明します。

体感としては効果を実感しづらいこともありますが、CPAP治療は体にとって重要な役割を果たしていることを理解することが大切です。

脳卒中や心筋梗塞など命に関わる病気の発症を予防できる

CPAP治療は、睡眠時無呼吸症候群の最も怖い合併症である脳卒中や心筋梗塞など、命に関わる病気の発症を予防することができます。

これらの合併症は睡眠中に低酸素・無酸素状態が繰り返されることで発症のリスクが上がります。
CPAP治療では睡眠時の呼吸の改善ができるため、これらの合併症のリスクを大幅に下げられるのです。

また、CPAP療法は睡眠中に十分に呼吸ができることで睡眠の質が大きく改善し、以下のような効果を実感できることもあります。

・いびきをかかなくなったと言われた
・熟眠感を得られるようになった
・朝スッキリ起きられるようになった
・夜中のトイレの回数が減った
・仕事や勉強の集中力が上がった

CPAP治療を続け、脳卒中や心筋梗塞を予防しましょう。

CPAP治療は対症療法なので続けることが大切

CPAP治療は対症療法のため、治療を中止することで睡眠時の無呼吸が再発する可能性が高くなります。

自己判断でCPAPをやめると、睡眠時無呼吸症候群の合併症である脳卒中や心筋梗塞のリスクが上がり危険です。

CPAP治療を始めるといびきや睡眠時の無呼吸が改善するため、治ったように感じることがあります。
しかし、CPAPは気道が塞がる原因を無くす治療ではありません。
CPAPをやめたいと思ったら、自己判断せず、CPAP無しでも睡眠中の呼吸に問題がないかを検査で確認する必要があります。

CPAP治療は根治治療ではありません。
口腔内機能訓練や体重の減量、飲酒を減らす、鼻閉の改善などを並行して行い、自己判断せず、医師の診察を受けつつ治療を継続することが大切です。

CPAP治療をやめたいと思ったら

CPAP治療をやめたいと思ったら

CPAPをやめたくなる原因や対処方法について解説します。

どんなときにCPAPをやめたくなるのか

睡眠時の無呼吸を無くすためにはCPAP治療を続けることが大切ですが、様々な原因によりやめたくなることもあります。

・効果を感じない
・圧が強くて不快
・毎月の受診が大変
・旅行や出張に持っていくのが大変

CPAPを始めてもそれほど効果を実感できない方も少なからずおられます。
一般的に、睡眠時無呼吸症候群の重症度が高い人ほど効果を感じやすいと言われています。
自身で効果を実感できなくても、睡眠中の無呼吸の回数が減っていれば命に関わる合併症である脳卒中や心筋梗塞のリスクは低下するため、治療を続けるメリットは大きいです。

また、鼻から流れ込む空気の圧で呼吸がしづらいなど、CPAPは慣れるまでに時間がかかる場合もあります。
医師や看護師に相談することで低い圧から始めて慣れていく方法をとることもできるかもしれません。

旅行や出張が多い方はコンパクトな機器を選ぶこともできます。

CPAPをやめたくなったら、医師に相談することで解決策が見つかるかもしれません。
ストレスの原因はできるだけ減らし、無理なく治療を続けられるようにしましょう。

CPAPの副作用が心配なときは

CPAPの副作用に重篤なものは無いと言われていますが、以下のような症状が現れることもあります。

・気道が乾燥する
・起床時の目の充血
・マスクが当たっている部分が赤くなる・痒い
・お腹が張る
・耳鳴

乾燥対策として、CPAPの機器そのものに加湿機能を付けられることもあります
また、これまでの癖で睡眠中に口が開いていたり口呼吸になっていることが原因で気道が乾燥することもあります。
CPAPのマスクを口が開きにくいタイプに変える、口を閉じるテープを利用するなどの方法で改善できるかもしれません。

マスクからの空気漏れによる目の充血や、マスクがあたることでの皮膚トラブルには、装着方法やサイズ、締め過ぎなどの見直しが必要かもしれません。
再度、説明書などで装着方法を確認し、それでも改善しない場合は受診の際に確認しましょう。

CPAPの圧が強いと、お腹の張りや耳鳴りが起こることがあります。
圧を調整する場合には、弱すぎると無呼吸を改善できない可能性があるため、自己判断せず受診時に相談してください。
また、CPAPに慣れるに従って、お腹の張りや耳鳴りが軽くなっていくこともあります。

つらい症状は我慢せず、医師に相談しましょう。

自己判断せず必ず医師に相談しましょう

CPAP治療を自己判断で中止するのは危険です。
治療をする上で疑問や問題を感じたら、医師に相談しましょう。

CPAPは基本的にはストレスが少なく効果が大きい治療です。
しかし、効果が実感できなかったり身体的なトラブルが続くと、「お金を払ってまで」「面倒」「受診の時間がない」など継続するモチベーションが下がりやすくなります。

医師に相談すれば、どんな効果がでているのか説明をしてもらったり、マスクの種類や圧を見直してもらうなどして解決可能な場合もあります。

自己判断で治療を中止してしまうことがないよう、ストレスが少なく治療を継続しやすい方法をまずは相談しましょう。

まとめ

CPAPは非常に有効な治療法です。

毎日のことであるため、手間や面倒に感じることもあるかもしれません。

問題点が出るたびに医師に相談し、少しでも快適に使用できるよう工夫していくことが継続のポイントです。

良質な睡眠は健康寿命を伸ばします。

長く元気に過ごすために、CPAP治療を上手く使いましょう!

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