帯状疱疹の予防はワクチンで

帯状疱疹とは

帯状疱疹とは、ピリピリと刺すような痛みと赤い斑点（はんてん）と小さな水ぶくれが帯状にあらわれる病気で、水痘ウイルスによって引き起こされる感染症です。

帯状疱疹は、過去に水痘ウイルスに感染したことのある人が、のちに帯状疱疹を発症します。

多くの場合、水痘は幼いころに発症し、１週間程度で治癒しますが治癒後もウイルスが体内に潜伏しています。

その後は、加齢やストレス、その他の要因で免疫力が低下した際に潜伏していたウイルスが活性化し痛みを伴った発疹として症状が現れます。50歳以上でよく見られ、特に高齢者の方に発症する傾向があります。

※成人の90％以上が、体内にこのウイルスを持っていると言われています。

帯状疱疹の原因と症状

帯状疱疹の原因

ウイルス活動は体に備わっている免疫力によって普段は抑えられていますが、加齢や過労、過度なストレスなどの要因によって免疫力が低下すると再び活性化することが原因です。

帯状疱疹の症状

多くの場合、帯状疱疹が出る前に体の片側に帯状の痛みや痒みが起こります。その後、帯状に赤い小さな水疱が神経に沿って発生します。患部は、激しい痛みを伴うことがあります。

その他、発熱や頭痛、疲労感、目の症状を伴うこともあります。帯状疱疹は全身どこにでも現れる可能性がありますが、上半身に現れることが多いです。なかには顔や目の周りに現れることもあります。

帯状疱疹の診断と治療

診断方法

医師による評価、水疱から採取したサンプルの分析や生検など

治療方法

帯状疱疹の治療は、原因となっているウイルスに効く抗ウイルス薬と、痛み止めが主となります。抗ウイルス薬は、症状の程度によって塗り薬、内服薬、点滴治療が選択されます。帯状疱疹の痛みは、皮膚症状とともに現れるものと、神経の損傷による長期間の痛みに分けられ、それぞれに合った薬が使われます。

※当院では診断、治療は行っておりません。症状のある方は皮膚科を受診してください。

帯状疱疹の主な合併症

帯状疱疹後神経痛（PHN）

帯状疱疹のあとに生じる合併症のうちで最も頻繁にみられるものです。

帯状疱疹によって、神経が障害を受けることで、皮膚症状が落ち着いた後も痛みが長期間残る場合があります。刺すような痛みやチクチク、ヒリヒリするような痛み、感覚が鈍くなるなどの症状も見られることがあります。

眼の合併症

帯状疱疹が目に広がってしまうと、角膜炎、虹彩炎、網膜炎、視神経炎などを引き起こすことがあります。これらの症状は、失明する可能性があるため眼部に違和感がある場合には早期治療が必要です。

帯状疱疹は、皮膚症状だけでなく目や耳、神経など様々な部位に障害を与える可能性があります。

重篤な合併症を引き起こさないためにも、早期発見・早期治療が必要になります。

帯状疱疹の予防方法

帯状疱疹の予防方法は大きく２つあります。

・健康的な生活習慣

睡眠不足や不規則な食生活、ストレスは免疫力を低下させて感染リスクを高める可能性があります。

免疫力を低下させないためにも疲れやストレスをためこまないようにすることが大切です。

・帯状疱疹ワクチンの接種

高齢者や水痘にかかったことがある方、帯状疱疹の再発リスクが高い方はワクチン接種が推奨されています。

帯状疱疹ワクチン接種の注意事項

50歳以上の方を対象としたワクチンです。
接種は、2回必要で1回目の接種から2か月以上空けて2回目を摂取する必要があります。
接種後は、院内で30分待機していただいております。

副作用として、筋肉痛や発熱、注射部位の疼痛や赤みなどの症状があります。

帯状疱疹まとめ

・帯状疱疹は、80歳までに約3人に1人が発症すると言われている。

・帯状疱疹によって、神経に損傷が起こる場合がある。

・50歳以上で帯状疱疹を発症した人の2割がPHNに悩まされている。

・眼や耳、顔面神経麻痺などの重い後遺症が起きる可能性がある。

ワクチン接種・抗体検査をご希望に方はこちらもご覧ください。

帯状疱疹ワクチンご予約方法

お電話でのご予約となります。

電話番号：050-3161-5913

記事監修 院長 濱田 達雄