この記事では橋本病(慢性甲状腺炎)について紹介します。
自分が橋本病なのか
橋本病について知りたい
と思っている方におすすめの記事です。
この記事を読んで橋本病について理解を深めていきましょう。
橋本病とは??
橋本病とは甲状腺に慢性的な炎症がおこってしまう病気で「慢性甲状腺炎」ともいいます。
橋本病は自己免疫の異常により発症する病気です。
自己免疫性疾患とは、通常は細菌やウイルスなどの外敵を攻撃・排除する免疫細胞が、何らかの原因で自身の体の組織を外敵とみなしてしまい、あやまって攻撃してしまいます。
甲状腺ホルモンは、身体の代謝を促すとても重要なホルモンですが過剰に作られてしまうと全身の臓器へ負担がかかります。
橋本病(慢性甲状腺炎)の病名の由来について
橋本病とは、1912年(大正元年)に九州大学の外科医であった橋本策博士がドイツの医学雑誌に世界で初めて論文を発表したために、博士の名前にちなんでつけられた病名です。
橋本病(慢性甲状腺炎)の原因
橋本病は自己免疫の異常による慢性的な炎症によって甲状腺が大きくなっていき、甲状腺機能に異常をおこすことがあります。
甲状腺に慢性の炎症がおこるのが橋本病ですが、炎症の程度が軽度であれば甲状腺機能は正常で、炎症が進行すると甲状腺の活動が悪くなってしまい、甲状腺機能低下症となります。
甲状腺機能低下症の明らかな症状のある方は橋本病の約10%、約20%は症状のない軽度の低下症で、残りの約70%は甲状腺機能が正常だといわれております。
甲状腺機能低下症のうち最も多い病気が橋本病(慢性甲状腺炎)です。
橋本病(慢性甲状腺炎)を発症しやすい年齢
若年から中高年の女性に多い症状です。
成人女性の3〜10%は橋本病だといわれています。
橋本病(慢性甲状腺炎)の症状
橋本病では甲状腺全体が腫れて大きくなることがあります。
この腫れ(甲状腺腫)を健康診断などで指摘され、診断につながることがあります。
甲状腺腫の大きさは、ほぼ正常なものから明らかに分かるくらいの大きなものまでさまざまです。
バセドウ病も甲状腺が腫れますが、橋本病の甲状腺腫は比較的硬く表面がゴツゴツしている傾向があります。
甲状腺機能低下症による症状
甲状腺機能低下症は、血液中の甲状腺ホルモンが不足した状態をいいます。甲状腺ホルモンは代謝を調節する重要なホルモンであり、不足すると次のようなさまざまな症状が現れます。
適切な治療を行うと症状は改善します。
意欲の低下、疲労感、浮腫みやすい、寒がりになった、便秘などが代表的な症状です。
甲状腺機能低下症は軽度の時期には明らかな自覚症状は現れません。
放置しておくと動脈硬化の危険因子になりますので、見逃さないためにも、6か月~1年に1回は専門医による甲状腺機能のチェックを受けることをお勧めします。
橋本病(慢性甲状腺炎)の診断
橋本病の診察は、触診、血液検査、超音波検査などを総合的に判断して診断されます。
橋本病(慢性甲状腺炎)の治療
橋本病の治療は主に以下の3種類を使い分けながら進めていきます。
主治医の判断によって、患者さまの状態や重症度によって変えていきます。
・内服薬(甲状腺ホルモン補充療法)
橋本病(慢性甲状腺炎)の対策と注意点
橋本病の方の食事は、カロリーを摂りすぎないことがポイントです。
甲状腺ホルモンが低下すると、むくみや活力がなくなり体を動かすのも億劫になりがちです。
代謝力も低くなり、あまり食べないのに太りやすくなるからです。
便秘になる人も多いので、意識して食物繊維を含む食品を摂る、適度な運動などを心掛けて腸の調子をととのえるようにしましょう。
<注意>ヨウ素の摂りすぎには注意
ヨウ素を大量に摂取すると、甲状腺が腫れたり甲状腺機能低下症になる場合がある可能性があるからです。
海藻のなかでもヨウ素を多く含むのは昆布です。その他の海藻類もヨウ素を含んでいますが微量です。
うがい薬のイソジンガーグルなどもヨウ素が多いので、ヨウ素の極端な大量摂取は避けるようにしてください。
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