「ダイエットをしても痩せない」「すぐにリバウンドしてしまう……」
このようなお悩みはありませんか。
厳しい食事制限や運動をしても、ダイエットの効果がみられずに、諦めてしまう方は多くいます。
そのような時には、医療の力を借りる方法を検討してみてはいかがでしょうか。
医療ダイエットは様々な方法があります。本記事では医療ダイエットの種類や話題のGLP-1ダイエットの特徴について詳しく紹介します。
ぜひご覧ください。
医療ダイエットの種類
医療ダイエットは主に4種類(注射・内服薬・ダイエットマシン・脂肪吸引)あります。
以下、表に詳しくまとめました。
注射 | GLP-1注射 | GLP-1受容体作動薬を投与することで、食欲を抑えたり、血糖を上がりにくくします。 |
脂肪溶解注射 | 脂肪の融解・代謝を助けてくれる薬を注射します。痩せたい箇所に注射し、部分的なサイズダウンにおすすめです。 | |
ボトックス注射 | ボツリヌストキシン製剤という筋肉の動きを抑える薬を注射します。筋肉が痩せていくため、部分痩せに効果的です。 | |
内服薬 | 脂肪の吸収を抑える薬や食欲を抑える薬・漢方薬など、様々な内服薬があります。 | |
ダイエットマシン | 医療ハイフ(HIFU) | ハイフとは高密度焦点式超音波治療のことです。皮下脂肪を減らすとともに、肌の引き締め効果があります。 |
EMS | 電磁場で筋肉を刺激する方法です。筋肉が収縮し鍛えられるため、筋力アップが期待できます。 | |
脂肪冷却 | 脂肪細胞を凍結・破壊します。部分的なサイズダウンにおすすめです。 | |
ラジオ波 | ラジオ波の熱で代謝を促します。老廃物の排泄がされやすく、脂肪燃焼をサポートします。 | |
脂肪吸引 | 体に管をいれて脂肪を吸引する手術。脂肪細胞が減るためリバウンドがしにくいと言われています。 |
それぞれ治療の作用や効果などが異なります。痩せたい部分や理想のスタイルに合わせて、ご自身に合った医療ダイエットを選びましょう。
GLP-1ダイエットとは?
GLP-1ダイエットとは「GLP-1」というホルモンを利用した治療法で、通常は2型糖尿病の治療として使われています。
「GLP-1」とは小腸にあるホルモンで、食べ物に反応して血糖を下げるはたらきがあります。この「GLP-1」を補う薬(GLP-1受容体作動薬)をダイエット目的に使用することが、GLP-1ダイエットです。GLP-1受容体作動薬は内服薬と注射があります。
GLP-1ダイエットの効果は以下の3つです。
・脳に作用し、食欲を抑えてくれる
・胃のはたらきを抑えて、ゆっくり消化するため満腹感が続きやすい
・食後の血糖値が上がりにくいため、脂肪の分解を促進する
GLP-1受容体作動薬は、安全性が認められている薬です。アメリカやヨーロッパでは肥満症の治療として使われており、海外ではGLP-1ダイエットが注目されています。
GLP-1ダイエットは保険適用外
日本では、GLP-1ダイエットは保険適用外です。
GLP-1受容体作動薬は、2型糖尿病の治療として厚生労働省に承認されている薬です。そのため、糖尿病の治療目的であれば、保険適用となります。
ただ、肥満症治療薬として「ウゴービ」という薬が、2023年11月22日に新たに保険適用となりました。肥満症治療には対象者の制限があり、高血圧・2型糖尿病・脂質異常症のいずれかの持病があり、BMIが35kg/m2以上(2つ以上の肥満に関連する健康障害を有している人は27kg/m2以上)となっています。
モデルのような体型を目指したい方には、保険は適用されませんが、肥満症治療として開始する場合ば保険適用となります。「ウゴービ」は2024年2月22日より処方可能なため、医療機関へ相談すると良いでしょう。
【参考】医薬品・医療機器等安全性情報 No.406「GLP-1 受容体作動薬及び GIP/GLP-1 受容体作動薬の適正使用について」2023年12月
医療ダイエット(GLP-1ダイエット)で痩せない理由
肥満症治療で注目を集めている医療ダイエット(GLP-1ダイエット)ですが、「痩せない」という声が聞かれることも……。その理由4つを下記で詳しく説明します。
食べ過ぎている
GLP-1ダイエットは、食べ過ぎてしまうと効果は出にくくなります。
「お薬を打っているからたくさん食べて大丈夫」と考えることは間違いです。
GLP-1受容体作動薬は食欲を抑えることで、食事量や間食が減り、効果が得られます。厳しい食事制限はなくても、食べ過ぎには注意しましょう。
運動していない
GLP-1ダイエットは適度な運動も必要です。
GLP-1受容体作動薬を投与するだけでは、効果が得られにくいと言われています。
運動量が少ないと、筋力が低下し、基礎代謝も低下してしまいます。
基礎代謝が低下していると、リバウンドもしやすいため注意しましょう。
元々痩せている
GLP-1ダイエットは、元々痩せている方には向いていないダイエット法です。
GLP-1受容体作動薬は糖尿病や肥満症治療に使用されています。
日本で保険適用になった薬も、BMIが35kg/m2以上(2つ以上の肥満に関連する健康障害を有している人は27kg/m2以上)の方が適用です。
医療ダイエットは様々な種類があります。元々痩せている方は、他のダイエット方法を検討すると良いでしょう。
用法・用量が間違っている
GLP-1ダイエットは用法・用量が間違っていると効果は得られにくいです。
注射・内服薬はそれぞれ投与方法が異なります。医師・薬剤師の指示に従って正しく使用しましょう。また、GLP-1受容体作動薬は低血糖や胃の不快感などの副作用が出る場合があります。ご自身の健康状態に合わせて、医師に相談の上、調整しましょう。
医療ダイエット(GLP-1ダイエット)を効果的に行うためのポイント
GLP-1受容体作動薬を打つだけでは、ダイエット効果は得られにくいと言われています。より効果が実感できるようにポイントをみていきましょう。
医療ダイエット(GLP-1ダイエット)を効果的に行うポイントは下記の4つです。
・バランスの良い食生活
・アルコールを控える
・適度に運動をおこなう
・正しく薬を使用する
GLP-1は「食欲を抑えることで食事量が減る=体重が減る」ことが目的とされているため、食べ過ぎては効果が得られません。バランスの良い食事や適度な運動を心がけましょう。
また、アルコールは膵臓への負担が多いため、飲みすぎには注意が必要です。特に、GLP-1受容体作動薬を投与している方は、膵炎の危険性があるため、飲酒はなるべく控えましょう。
GLP-1受容体作動薬は優秀な薬ですが、使い方を間違っていては効果は得られません。医師・薬剤師の指示に従って正しく使用しましょう。
医療ダイエット(GLP-1ダイエット)の危険性
GLP-1ダイエットは糖尿病・肥満症の治療に使用されているため、元々痩せている方への使用は危険性が高いと言われています。
特にBMI25kg/m2以下(BMI判定基準で普通体重以下)の方は注意が必要です。
GLP-1ダイエットの副作用には以下のようなものがあります。
・吐き気
・嘔吐
・下痢
・腹痛
・頭痛
・低血糖
・栄養失調
・脱水
・膵炎
元々痩せていた方がGLP-1ダイエットをおこなうことで、摂食障害になってしまうことがあります。摂食障害は、低体重や栄養失調へと繋がり、大変危険です。
GLP-1ダイエットが、ご自身に必要な治療であるか、よく検討してからはじめましょう。
医療ダイエットの種類は様々です。部分痩せを期待できる治療もあるため、他の方法を検討すると良いでしょう。
【参考】日経メディカル「美容目的の”GLP-1ダイエット”健康被害の実態と対応」2023年7月21日号
医療ダイエット(GLP-1ダイエット)の口コミ
芸能人の間でも注目されているGLP-1ダイエット。
実際にGLP-1ダイエットを行った方は、どのような効果が得られているのでしょうか。
良かった口コミ・悪かった口コミをそれぞれ紹介します。
GLP-1ダイエットが良かった口コミ
・2週間で効果が出て、2kg痩せた
・4週間で5kg痩せた
・過食のストレスが無くなった
・注射は痛みも少なく、難しくなかった
・オンライン診療で処方してもらえて便利だった
・職場の人から「痩せた」と褒められた
GLP-1ダイエットが悪かった口コミ
・吐き気や胃のむかつきがあり、やめてしまった
・値段が高くて続けられなかった
・用量を少なくスタートしたため、食欲が抑えられなかった
・注射のため内出血してしまった
・注射をやめたら太ってしまった
・食べることでストレス発散していたため、結局食べてしまい、痩せなかった
実際にGLP-1ダイエットを行い、成功した方が多くいました。中には「4カ月で25kg痩せた」という方も。GLP-1受容体作動薬の作用で食欲が抑えられることで、効果が出やすいためかもしれません。
反対に「吐き気などの副作用で続けられなかった」という声も多く聞かれました。薬の値段も高価であるため、ご自身の体調やお財布と相談しながら、使用すると良いと思います。
まとめ
医療ダイエットは脂肪吸引だけでなく、注射・医療ハイフ・脂肪冷却・EMSなど様々な方法があります。厳しい食事制限や運動をしても痩せない方は、一度医療ダイエットを検討してみてはいかがでしょうか。
中でも、GLP-1ダイエットは「食欲を抑えたり、血糖を上がりにくくする薬」を使用することで、痩せられると注目を集めています。
糖尿病や肥満症治療に使用されているため、治療の適応でない方や副作用には注意が必要です。医師と相談しながら治療しましょう。
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