薄毛におすすめの飲み薬とは?効果や副作用を徹底紹介

薄毛におすすめの飲み薬とは?効果や副作用を徹底紹介

薄毛は年齢、性別に関係なく、多くの方が抱える悩みですが、様々な原因があるため、1人ひとりに適した治療が必要です。
そのため自己判断で治療せずに、医師の診察を受ける方が薄毛治療が進む可能性が高いです。
でも、クリニックに行くことはちょっとハードルが高いと感じていませんか?
こちらの記事では、薄毛治療に使われている飲み薬を解説します。
特に、医師の診察が必要な飲み薬は副作用に注意は必要ですが、効果が期待できます。
クリニックに相談に行くかどうかお悩みの方の参考になれば幸いです。

薄毛の原因を知る

薄毛の原因を男女別にご紹介します。
男性の髪が年々薄くなっていく現象のうち多くが「男性脱毛症」と考えられています。
男性脱毛症は英訳:Androgenetic alopeciaの略称である「AGA」とよく表現されています。
AGAとは、前頭部や頭頂部の髪が軟らかくなって細く短くなり、最終的には髪が頭皮に現れなくなる現象です。

AGAの原因は遺伝と男性ホルモンです。
具体的には、弱い男性ホルモンであるテストステロンが5α還元酵素によってさらに強力な男性ホルモンに変化することで、脱毛を起こすと考えられています。

女性の薄毛にはさまざまなタイプがありますが、髪が広い範囲にわたって薄くなる「びまん性脱毛症」が多くみられます。
びまん性脱毛症の原因は、加齢変化、男性ホルモン、毛髪サイクルの休止期(抜け毛の時期)の割合が増えてしまう「慢性休止期脱毛症」があります。
単独の場合も、3つ全てが重なっていることもあります。

原因
男性の薄毛AGAが大部分を占める・遺伝
・男性ホルモン
女性の薄毛びまん性脱毛症が多い・加齢
・男性ホルモン
・慢性休止期脱毛症

男性の薄毛に効果のある飲み薬

男性の薄毛に効果のある飲み薬

男性の薄毛に効果のある飲み薬として、日本皮膚科学会ではフィナステリドとデュタステリドの飲み薬を強く推奨しています。
フィナステリド・デュタステリドともに20歳以上の男性における男性型脱毛症(AGA)の飲み薬で、女性への適応はありません。

そのメカニズムは、先ほどの5α還元酵素を阻害することで、弱い男性ホルモンであるテストステロンが強力な男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)に変化するのを抑えます。
このように、作用の仕方が男性ホルモンに関わっているため、男性ホルモンと関係のない薄毛には効果がないため注意が必要です。

一方、ミノキシジルの飲み薬はAGA治療薬として承認されていないため、行うべきでないと提言されています。詳細は後述しています。
【参考】男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

一般名先発医薬品ジェネリック医薬品
フィナステリドプロペシアフィナステリド錠「サワイ」他
デュタステリドザガーロ未発売
ミノキシジルリアップ(塗り薬)未発売

フィナステリドとデュタステリドの効果と副作用

フィナステリドとデュタステリドの効果の違いを解説します。
両剤を比較した臨床試験のデータが参考になるため、ご紹介します。

全毛髪数と毛直径の増加についてはデュタステリドの方が優れた効果を示しましたが、直径 60μm以上の硬毛数では両者間に有意な差はみられませんでした。
これは、917例の男性を対象にデュタステリド0.5mgもしくはフィナステリド1mgを6ヵ月間投与した臨床試験の結果です。
【参考】男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版
【元論文】Gubelian Hharcha W, et al:J Am Acad Drematol 70:489, 2014

続いて、副作用の違いを解説します。
デュタステリドはフィナステリドに比べると副作用の発現率が高くなっています。
なぜなら、フィナステリドの半減期は数時間ですが、デュタステリドの半減期は数週間に渡るためです。
デュタステリドを半年間飲んでいると、血中から完全に消えるのに数か月かかります。

フィナステリド1mgデュタステリド0.5mg
半減期約4時間約3.4週間

半減期:ある飲み薬の血中濃度が半分に減るまでの時間

女性の薄毛に効果のある飲み薬

女性の薄毛に効果のある飲み薬

女性の薄毛治療は育毛剤による外用治療が中心となりますが、AGAのような典型的な型がないため、これといった薬がないのが現状です。
そのため、まずは自分の肌にあった育毛剤を使うことと、生活改善を行うことが重要です。特に食事や睡眠の見直しが大切といわれています。

女性の薄毛と市販のサプリメント

女性は、髪の成長にとって重要な栄養素である鉄分や亜鉛、タンパク質が不足しがちです。
栄養は食事から摂取するのが理想ですが、足りないと感じる場合はサプリメントからの摂取もおすすめです。

ミノキシジルの飲み薬が気になる

ミノキシジルの飲み薬が気になる

ミノキシジルの飲み薬を保険外診療で行っている医療機関があるようですが、日本を含めAGAに対する治療薬として認可されている国はありません。

それでは、どうやって手に入れているのでしょうか。
それは、ミノキシジルが血圧の薬として販売されている国からの通販や個人輸入で手に入れているのかと思われます。
ただ、日本では血圧の薬としても認可されていないため、安全性は保証されていません。

薄毛の薬を通販や海外からの個人輸入で購入することは・・

ミノキシジルの飲み薬を通販や個人輸入で入手して服用する方がいるようですが、副作用のリスクが高く、偽造品である可能性もあります。
そのため、ミノキシジルの飲み薬を個人で手に入れて服用することはおすすめできません。
またフィナステリドやデュタステリドを少しでも安く購入しようと通販や個人輸入で入手される方もいるようですが、同様に安全性の観点からおすすめできません。

飲み薬が効かないと感じたらどうする?

飲み薬が効かないと感じたらどうする?

フィナステリドやデュタステリドが効いていないと感じても、最低6ヵ月間は様子を見ていただきたいです。
なぜなら、それぞれの添付文書に6ヵ月は治療が必要な旨の記載があるからです。
それぞれの先発品の添付文書に記載してある注意事項は次の通りです。

プロペシア
(一般名:フィナステリド)
3ヵ月の連日投与により効果が発現する場合もあるが、効果が確認できるまで通常6ヵ月の連日投与が必要である。
ザガーロ
(一般名:デュタステリド)
投与開始後12週間で改善が認められる場合もあるが、治療効果を評価するためには、通常6ヵ月間の治療が必要である。

副作用があらわれたら服用は止めるべき?

フィナステリド・デュタステリドの副作用としてリビドー(性欲)減退が発現することがありますが、飲み薬を中断すると薄毛が進行する可能性があります。
また、疲れやすい、吐き気などの症状は肝機能障害が疑われるため、注意が必要です。
継続の可否については、主治医とご相談ください。

まとめ

薄毛は、遺伝性や日常のストレスなど原因が異なるため、1人ひとりに適した治療が必要です。
そのため、薄毛治療の進展には、自己判断ではなく、医師の専門知識を頼りに適切な薬を選ぶことが重要です。
健やかな髪を手に入れ、自信を取り戻しましょう。

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