この記事ではバセドウ病について紹介します。
当院では、甲状腺ホルモンの検査が、採血後30分で可能です。
バセドウ病って聞いたことあるけどどんな病気かわからない。
バセドウ病について知りたい
バセドウ病について理解を深めていきましょう。
バセドウ病とは?
バセドウ病は自己免疫疾患のひとつです。
自己免疫性疾患とは、通常は細菌やウイルスなどの外敵を攻撃・排除する免疫細胞(抗体)が、何らかの原因で自身の体の組織を外敵とみなしてしまい、誤って攻撃してしまいます。
甲状腺ホルモンは、身体の代謝を促すとても重要なホルモンですが過剰に作られてしまうと全身の臓器へ負担がかかります。
バセドウ病の由来
バセドウ病という病名は1840年に研究発表したドイツ人医師カール・フォン・バセドウにちなんで名づけられました。
ドイツ医学の流れをくむ日本ではバセドウ病と呼ばれていますが、英語圏では一般的にアイルランド人医師の名前にちなんでグレーブス病とも呼ばれます。
バセドウ病の原因
甲状腺を刺激する抗体(TRAb)により甲状腺ホルモンが原因です。
このホルモンが過剰に作られ血中濃度が高くなることで甲状腺機能亢進症の症状、眼の症状をおこす代表的な病気です。
バセドウ病を発症しやすい年齢
バセドウ病は、年齢にかかわらず発症の可能性がありますが特に女性に多い病気で男女の比率は男性1人に対して女性5~6人程度です。
年代は20~50歳代の方に発症することが多く、なかでも20~40歳代の方の発症が最も多くみられます。
バセドウ病の遺伝について
バセドウ病は、家族や親類の中で複数の発症が認められるケースがあります。
通常の約6〜10倍程度と言われており、健常者と比較すると発症の確率はやや高い傾向にあります。
しかし、実際には遺伝的因子だけではなく環境的因子(感染、ストレスなど)と両方の関与があるのではないかと考えられています。
バセドウ病の症状
甲状腺の腫大やバセドウ病眼症という眼の症状が出現し、瞼の腫れや突眼などの症状が見られます。
その他、頻脈・動悸、息切れ、多汗、食欲亢進、体重減少、手の震え、疲れやすさなどが代表的な症状です。
バセドウ病の診断
血液検査で血中のホルモン値を調べる方法や超音波検査、甲状腺シンチ検査などをおこないます。
バセドウ病の治療
バセドウ病の治療は主に以下の3種類を使い分けながら進めていきます。
主治医の判断によって、患者さまの状態や重症度によって変えていきます。
・内服薬(抗甲状腺薬)
・アイソトープ療法(放射性ヨウ素内用療法)
・手術
バセドウ病の対策と注意点
日常生活では、甲状腺ホルモンが正常になるまでは、睡眠を十分にとり、規則的でゆったりとした生活が望まれます。
また、精神的ストレスにより悪化することも知られています。
日常生活で避けることはなかなか難しい場合もありますが、できる範囲でストレスの解消や規則正しい生活を心がけましょう。
喫煙は、バセドウ病の経過に有害であると考えられていますので控えることをおすすめいたします。
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