食生活とダイエットは切っても切れない関係にあります。
本記事では「痩せたいけどどうやって食生活を改善したらいいのかわからない」などのお悩みをもった方に向けて、ダイエット中の食生活について解説していきます。
この記事を読むと以下のことが分かります。
・ダイエット中の食生活におけるカロリー計算
・ダイエット中の食生活における重要な栄養素
・ダイエット中の食生活における注意点
食事のカロリーを見直して食生活改善ダイエット
食生活からのダイエットにおいて、摂取カロリーと消費カロリーのバランスを整え、改善することは非常に大切です。
実際に自分がどれくらいのカロリーを摂取すれば良いのかについて詳しくみていきましょう。
摂取カロリーを意識
厚生労働省がまとめている1日に必要な推定カロリーはこちらです。
1日の推定エネルギー必要量(身体活動レベル「ふつう」の場合※)
年齢 | 男性 | 女性 |
1~2(歳) | 950kcal | 900kcal |
3~5(歳) | 1,300kcal | 1,250kcal |
6~7(歳) | 1,550kcal | 1,450kcal |
8~9(歳) | 1,850kcal | 1,700kcal |
10~11(歳) | 2,250kcal | 2,100kcal |
15~17(歳) | 2,800kcal | 2,300kcal |
18~29(歳) | 2,650kcal | 2,000kcal |
30~49(歳) | 2,700kcal | 2,050kcal |
50~64(歳) | 2,600kcal | 1,950kcal |
65~74(歳) | 2,400kcal | 1,850kcal |
75以上(歳) | 2,100kcal | 1,650kcal |
消費カロリーを計算
基礎代謝に加えて仕事や家事、運動などによるカロリー消費の合計のことを消費カロリーと言います。
基礎代謝というのは、人が生きるために筋肉や臓器を活動させるための必要な最低限のエネルギーのことを指します。
これは成長期が終了して代謝が安定した一般成人で、1日に女性で約1,200kcal、男性で約1,500kcalとされています。
その他、軽い有酸素運動の消費カロリーは以下です。
ウォーキング | 70kcal |
ジョギング | 160kcal |
サイクリング | 200kcal |
スイミング | 400kcal |
摂取カロリーが消費カロリーを上回らない努力
私たちの体重や体格は摂取カロリーと消費カロリーのバランスによって変化します。
摂取カロリーが消費カロリーを上回ると、消費されずに余った分が体脂肪として蓄積されて体重が増えてしまいます。
つまり端的に考えると「摂取カロリー<消費カロリー」になれば痩せていくという計算になります。
しかし、ダイエットをしたいからと言って摂取カロリーをただただ減らすのは身体に良くない上、効果的なダイエット法とはいえません。
摂取カロリーを減らすことで痩せるのには限界があり、短期的には効果があるものの長期的に見れば減量はストップすると言われています。
健康的なダイエットで痩せるためには、摂取カロリーを減らすだけでなく消費カロリーとのバランスを考えた上で食生活を改善していくことが大切です。
食生活の栄養バランスを意識する
食生活からのダイエット方法ではカロリーだけではなく、栄養バランスについて意識することが非常に大切です。
同じカロリーを摂取していても、バランスよく栄養を摂取している方が体への負担も小さく、痩せやすくなります。
ここでは毎日の食生活にプラスしたいダイエット中の大切な栄養素を4つ紹介します。
たんぱく質
たんぱく質を構成するアミノ酸は、食べたものをエネルギーに変えるときに必ず必要になる栄養素の1つです。
さらにたんぱく質をしっかり摂取すると、筋肉量が増えて基礎代謝量が上がりやすくなります。基礎代謝量を上げることで自動的に消費カロリーを増やすことができるので、たんぱく質は生命維持だけでなくダイエットにも重要な栄養素といえます。
たんぱく質を多く含む食材は肉類(鶏ムネ肉・鶏ササミ)、魚介類(カツオ・アジ)、ツナ缶、卵、大豆製品(豆腐・納豆)です。
ダイエット中は、食生活に積極的にたんぱく質を組み込むことを意識しましょう。
糖質
糖質はダイエットの敵と思われがちですが、生命活動に必要な分は糖質を摂ることは大切です。
糖質は体内に取り込まれると体温を維持したり、体を動かしたりするための大切なエネルギー源となります。
糖質は摂りすぎると余分なブドウ糖が脂肪に変換され、体脂肪として体に蓄えられてしまいます。
しかし、十分な糖質を摂らなければ、エネルギーが不足して疲れやすくなってしまいます。
それだけではなく体は糖質の不足分を補うために、筋肉を分解してアミノ酸に変えていくので筋肉量がどんどん減ってしまいます。
その結果かえって基礎代謝を低下させる原因にもなりかねません。
糖質は麺類やご飯、パンなどの主食に多く含まれますが、ダイエット中に糖質をうまく摂取していくのなら、低GI値食品がおすすめです。
GIとは食品に含まれる糖質の吸収の度合いを示す指数のことで、つまり低GI値食品とは食後血糖値が上がりにくい食品のことをいいます。
低GI値食品は玄米や全粒粉のパン、そばやさつまいもオートミールなどがあります。
ダイエット中の食生活に低GI値食品を積極的に取り入れることで、糖質を上手に摂取でき、ダイエット成功に繋げることができるでしょう。
ビタミン・ミネラル
ビタミン・ミネラルには様々な種類がありますが、これらの栄養素はエネルギーを生み出すサポートをして身体の調子を整える作用があります。
ビタミンやミネラルは脂肪燃焼効果を持つもの、脂肪を蓄積しにくくする働きを持つもの、ストレス軽減作用のあるものなど様々な種類があり、エネルギー代謝において重要な役割を担っています。
ビタミンやミネラルが不足すると代謝がスムーズに回りにくくなります。
エネルギー代謝の為にはビタミンやミネラルのサポートが欠かせません。
ビタミンやミネラルを多く含む食材には野菜、果物、海藻やきのこ類、種実類、乳製品などがあります。
ビタミン・ミネラルはホルモンに近い働きをするため、健康維持、体調管理には欠かせない栄養素です。積極的に摂取しましょう。
食物繊維
食物繊維は痩せるために嬉しい働きがたくさんあります。
まず、食物繊維には血糖値を下げるために糖を脂肪に変える「インスリン」の分泌を抑え、糖の吸収を遅らせて血糖値の上昇を緩やかにしてくれる作用があり、脂肪をつきにくくしてくれます。
また、食物繊維は咀嚼に時間がかかり食べ応えがあるものが多いので食事の満腹感を得やすく、腹持ちが良いので食べ過ぎ防止につながります。
さらに食物繊維は腸内で善玉菌のエサになるなど腸内環境をサポートし、ダイエットの大敵である便通の改善にも役立ちます。
食物繊維を多く含む食材には玄米などの他、野菜や果物、きのこ類、海藻類などがあります。
食物繊維は「食べてやせる」健康的なダイエットに欠かせない栄養素です。食生活に積極的に取り入れましょう。
痩せやすい食べ方を取り入れる
食生活からのダイエットに取り組むには食べるものだけではなく食べ方も改善することが大切です。
ここでは毎日意識したい4つの食事の取り方について紹介します。
3食しっかり取る
食事を1日3食ではなく2食や1食に減らすことは、一見、摂取カロリーを抑えられるので痩せることができるように感じられますが、健康的に痩せるためには1日に3食しっかりと食べることがいいとされています。
まず1日3食朝昼晩としっかり食べることで活動に必要なエネルギーや栄養素をしっかりと効率よく取り込むことができます。特に活動時間が長い現代人は1日3食摂ることがよいとされています。
また1日2食など食事回数を減らし空腹状態で食事をすることは、血糖値を急上昇させインスリンが大量に分泌されてたくさんの糖が脂肪に変わってしまい太りやすい体になってしまいます。
また、朝食は1日のスイッチを入れ、昼食はエネルギーを補給し、夕食は体を作るなど、1日3食には、こういったそれぞれの重要な役割と意味があり、生活リズムを整える点でも重要です。
よく噛む
よく噛むことはダイエットはもちろん健康にも大切です。
食生活において、よく噛むことで「満腹中枢」が刺激され、食欲を抑制する効果のあるホルモンが分泌されます。これにより食べ過ぎを防ぐことができます。
またしっかりと咀嚼することによって、食べ物がすりつぶされ、胃腸への負担を軽減します。
その結果、消化吸収を促すことができ、胃腸への負担を減らすことができます。
胃腸への負担が軽減することで、代謝の低下を防ぎ「脂肪が燃焼しやすい身体づくり」に繋がります。
ながら食べをやめてみたり、口に食べ物を入れたら一度箸を置いてみるなどしてよく噛むことを心がけましょう。
野菜から食べる
食べる順番も痩せるための食事の大事なポイントです。
1番最初に食物繊維を含む食材から食べるようにすると痩せやすくなります。
最初に食物繊維が胃腸に届くことで、後から届く糖の吸収を効率よく遅らせることができ、インスリンの分泌を抑えてくれるためです。
野菜には食物繊維が豊富なので、最初に野菜で食物繊維を摂ることで血糖値の急激な上昇を抑えることができ、太りにくくなります。
腹八分目を心がける
腹八分目で食べることを止めると、お腹いっぱい食べる時よりも食べる量が減り単純に摂取カロリーを抑えることができます。
また現代は飽食の時代と言われ、食べる量が多いと言われています。
しかし、腹八分目に食事を抑えることで、胃や腸が休む時間が増えるとエネルギーが代謝に使われるようになり、痩せやすい体を作ることができます。
さらには腹八分目の食事を続けることでそれが当たり前になりドカ食いしなくなり、リバウンドを防ぐこともできます。
ご飯を食べる際にはよく噛んで食べ、「まだもう少し食べることができるな・・」という腹八分目のところで食べ終わるようにするとよいでしょう。
ダイエット中の食生活における注意点
食生活からのダイエットはやり方を間違えてしまうと拒食症や貧血、ホルモンバランスの異常などを引き起こし、逆に健康を損なってしまうことになる恐れがありとても危険です。
食生活からのダイエットをする方はしっかりとダイエットの落とし穴や注意点についても理解をしてから取り組みましょう。
無理な食事制限
ダイエット中の極端な食事制限は短期間で一時的に体重を落とすことができますが、脳が飢餓状態にあると認識して、エネルギー源である脂肪を身体に蓄えようとします。その結果少し食べただけでも脂肪になりやすく、長期的にみると太りやすい体質になってしまいます。
偏った栄養バランス
ダイエット中の食生活で大切なことは栄養バランスを意識することです。これが偏ってしまうと体に様々な異変が起きます。
例えば、食事制限によって十分なたんぱく質が摂取できないと身体は筋肉や骨に元々蓄えられているたんぱく質を消費します。
その結果、筋肉が分解されてしまうことで筋肉量が減り、さらには基礎代謝まで落ちてしまい痩せにくい体になってしまいます。
また、たんぱく質以外にもビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養が十分に摂れていないと代謝がスムーズに回りにくくなったり、免疫力の低下やホルモンバランスの乱れによって、風邪を引きやすくなったり、月経不順や肌荒れの原因も生み出します。
栄養バランスが偏ってしまうと結果的に続かなかったり、ひどい場合では体の不調を招いてしまいます。
しっかりと複数の栄養素をバランスよく摂取しましょう。
ストレス
ストレスはダイエット中の天敵です。
ストレスの影響によるドカ食いや睡眠不足はよく懸念されがちですが、人間の体は過食をしなくても、ストレスがかかること自体が肥満や体重増加につながっています。
その正体はストレス時に分泌されるホルモンです。
ストレスがかかると血糖値を高めるコルチゾールなどのホルモンの働きが活発化します。
コルチゾールは脂肪を蓄積する作用がある上に、血液中のブドウ糖を取り込みエネルギーとして利用するインスリンを効きにくくする働きがあります。
つまり食べすぎなくても、飲み過ぎなくても、ストレスだけで太りうるのです。
ストレスを溜めながらダイエットすることは肥満を加速させてしまう悪循環にはまりがちです。
我慢だらけのダイエットは、心と体に負担をかけるばかり。
ダイエットは楽しく続けることこそが成功のカギです。
まとめ
食生活からダイエットをして健康的に痩せるためには食事のカロリーを意識したり、栄養素のバランスをしっかりと摂るなどして対策を行っていくことが大切です。
また、食生活からのダイエットでは食事の内容だけではなく、食べ方にも工夫が必要です。
「痩せたい」という気持ちから短期的に無理なダイエットをする方は多いと思いますが、健康的に痩せるためには一定期間のペースでポイントを押さえて正しくダイエットすることが一番大切です。
体に無理なくダイエットをすることで健康的で美しい身体をつくりましょう。
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