レム睡眠行動異常症

 

睡眠中に生じる、望ましくない状態は睡眠時随伴症と呼びます。睡眠時随伴症では、

主に児童期でおきる「寝ぼけ:睡眠時遊行症」や「夜尿症:睡眠時遺尿症」などが有名です。

近年、50歳以上の男性で頻発している睡眠時随伴症状である「REM:レム睡眠行動異常症」が注目されています。

1953年にレム睡眠が発見されて以後、夢の多くがレム睡眠中に見ていることがわかりました。

夢を見ているレム睡眠では、大脳が活発に活動しており、眠りが浅くなっています。

しかし、レム睡眠では手足の筋肉は緩んで力が入らないような神経の仕組みが働いています。

従って、健康な方では夢を見ても夢のとおりに行動することはありません。

ところが、50歳以上の男性で睡眠中に夢を見ながら、その夢で見たと同じ行動を行う病気があることがわかりました。

この病気は「パーキンソン病」や「レビー小体型認知症」の初期病変である可能性が示唆されています。

病型

急性RBD:薬物からの離脱や薬物中毒

慢性RBD:特発性、神経変性疾患、脳血管障害、炎症性疾患

その中の特発性の慢性RBDは、50歳以上の男性に多く、男性が90%以上を占め、発症頻度は約0.5%、平均年齢は52.6歳といわれています。

睡眠中に夢の内容の行動化を伴います。

レム睡眠中にも関わらず、骨格筋が弛緩するメカニズムが破綻して、夢の中の行動がそのまま現れてしまいます。

夢の内容は、鮮明で不快な夢や暴力的な夢が多いといわれています。

夢の中で何かと闘っているのか、大暴れして危険な行動として確認される事があります。

その中で、周りの人に暴力をふるうこともあります。

症状があるなかで目覚めれば、すぐに覚醒して元の状態に戻り、その夢を覚えています。

その他にも、寝ぼけや寝言、寝ている間に歩行したり、物を食べる、などの異常行動があります。

異常行動の途中で起こされると、すぐに覚醒して、自分が見ていた夢内容を述べることができます。

(子供の夢遊病はノンレム睡眠で生じて異常行動中に起こしても覚醒が悪く、非常に機嫌が悪いことが特徴的です)

RBDの異常行動は、睡眠後半に多く、一晩で2-3回も異常行動を起こす方もおられます。

RBDの診断基準

①筋肉の抑制を伴わないレム睡眠が存在する

②怪我をしてしまう、あるいは怪我をしてもおかしくないような睡眠時の荒々しい行動がある

③レム睡眠中に、てんかん性の脳の活動が見られない

④ほかの睡眠異常症では十分に説明できない睡眠障害である。

RBDの検査

上記のような診断には、詳しい病歴の確認と睡眠ポリグラフ検査が必要になります。

検査日に必ずしも夢と一致した行動を示さない方もおられるので

MIBG心筋シンチグラフィー検査・PETやSPECT検査・嗅覚障害の検査を行います。

近年では、レム睡眠だけではなく、ノンレム睡眠でも夢を見ることがわかっています。

簡単なストーリー性のない夢はノンレム睡眠期に見られることが明らかになっています。

脳神経(レビー小体型認知症)の異常がないか確認が必要です。

若年型が睡眠前半のノンレム睡眠に現れることが多いのに対して、

高齢型は睡眠後半のレム睡眠時に起こりやすいのがレム睡眠行動障害の特徴です。

レム睡眠行動異常障害を発見するには家族の協力が必要です。個人では、悪い夢を見ているようだと感じる時もありますが、多くは自分では気がつきません。

もし、睡眠中に異常を感じたり、睡眠中に怪我をされたり、家族に睡眠中の異常な寝言や行動を指摘された方は医師にご相談ください。

 

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