睡眠時無呼吸症候群(SAS)と生活習慣病の関係
睡眠時無呼吸症候群(SAS)に罹患すると、大きく分けて3つの不利益があります。
①日中の眠気、倦怠感、頭重感、不眠症などの症状
②高血圧、糖尿病にかかりやすくなり、心不全、心筋梗塞、不整脈や脳卒中などのリスクが上がる事
③居眠り運転などの交通事故頻度が増える事
今回は②の生活習慣病である高血圧、糖尿病のリスクについてお話していきましょう。
睡眠時無呼吸症候群は、高血圧や糖尿病の原因としてガイドラインにも挙げられています。
睡眠時無呼吸症候群は無呼吸によって、慢性的な睡眠不足状態になり、
体内のホルモンバランスや自律神経に大きな影響を与えます。
食欲を抑えるホルモンである「レプチン」分泌は減少し、
逆に食欲を高めるホルモンである「グレリン」分泌が亢進し、
食欲が増大する事で糖尿病が起こりやすくなる。
「自律神経」の1つである「交感神経」が活性化し、
「カテコラミン」(アドレナリンの元です)が過剰に分泌されます。
そうなると、血糖値や血圧が上昇し、脂肪が増加しやすくなります。
また、「成長ホルモン」の分泌が低下し、筋肉が減って脂肪が蓄積されやすい状態になります。
脂肪が増えると体内の「インスリン」が正常に働かなくなってしまいます。
この状態が慢性化したのが糖尿病です。
先ほど述べた「カテコラミン」は血圧を上昇させてしまう。
早朝や夜間(寝ている時)に高血圧になりやすく、降圧薬の治療では非常に難治性です。
睡眠障害も又、生活習慣病の一つと言えるでしょう。
睡眠時無呼吸症候群は治療可能な病気であり
高血圧や糖尿病も発症前であれば予防にもつながります。
眠る時間は毎晩、訪れます。
大切な時間にしましょう。
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