内科

糖尿病 治療薬について

糖尿病 は、国民病といわれるほど多い疾患です。
患者数は、毎年のように増えております。
また、糖尿病の治療技術も進歩し新しい治療薬が次々に誕生しています。
低血糖など副作用の少ない薬も登場しています。
そんな糖尿病を治療される中で
「どの薬が良いのだろうか?」
「糖尿病の知り合いと違う薬だけど大丈夫なのかな?」
「新しい薬も使ってみたい」など
様々な思いが出てくるのではないでしょうか。
治療方法は、患者様それぞれ違いますので、気になる事があれば担当の医師にご相談ください。

こちらの記事では、糖尿病治療の薬物療法について解説していきます。


糖尿病の薬・経口薬

AGA治療薬

・ビグアナイド薬(メトホルミン)

肝臓で糖を作り出すことを抑制する作用、インスリンの効き目をよくする作用があり血糖を下げる効果を発揮します。
しかし、腹部症状がでやすいことがあり、処方する際は小容量から始めて徐々に増やしていくことが多いです。
発熱や下痢、食事が摂れないなどの状況の際には中止するなど注意が必要です。

・チアゾリジン(アクトス)

インスリン抵抗性を改善することで、インスリンの効き目を良くします。
むくみや体重の増加が起こりやすい薬のため、心疾患がある方は注意が必要です。

・α-グルコシダーゼ阻害薬(アカルボース、ボグリボースなど)

糖の吸収をゆっくりさせることで、食後の血糖値の上昇を緩やかにします。
食直前に内服する薬で、食事前に飲まないと効果が出ません。
軟便やお腹が張るなどの副作用が出やすいです。

・SGLT2阻害薬(デベルザ、スーグラ、ジャディアンスなど)

血液中の余分な糖分を尿と一緒に排出します。
本来、体に吸収されるはずの糖を排出することで、体重の減少も期待できます。
心臓や腎臓の保護作用などが認められる薬も出てきています。
しかし、尿量が増加し脱水になりやすいため、いつもより多めの水分を摂取する必要があります。
また尿に糖分が含まれることで尿路感染症になりやすくなります。

・DPP-4阻害薬(ジャヌビア、トラゼンタ、グラクティブなど)

GLP-1というホルモンの濃度を高くすることでインスリンの分泌を促進し血糖値を下げる効果を発揮します。
単独の投与では、低血糖を起こす可能性は少ないです。

・GLP-1受容体作動薬(リベルサス)

GLP-1受容体と結合することで、インスリンの分泌を促し血糖値を下げる作用があります。
血糖値が高い時にのみ効果を発揮するため、低血糖をおこす可能性が低い薬です。
食欲を抑える作用もあり、体重の減少作用も認められています。

・スルホニル薬(グリミクロン、アマリール)

膵臓に作用しインスリンの分泌を促し血糖値を下げる作用があります。
体重が増加しやすく、また低血糖になるリスクもあります。

・速効型インスリン分泌促進薬(グルファスト、シュアポスト)

上記のスルホニル薬と同じ作用ですが、スルホニル薬よりも吸収が早く服用後短時間で作用を発揮します。
食後の血糖値を下げるのに効果的です。
効果は出やすいですが、低血糖も起きやすい薬です。

種類特徴副作用
ビグアナイド薬単剤使用で低血糖リスクが低い
体重を増やしにくい
食欲不振、吐き気、便秘、下痢
チアゾリジン薬単剤使用で低血糖リスクが低い
脳梗塞の再発リスクを低減する効果が期待される
むくみ、体重の増加
αグルコシダーゼ阻害薬単剤使用で低血糖のリスクがほとんどない
体重を増やしにくい
腹部膨満感、下痢
低血糖時、ブドウ糖が必要
SGLT2阻害薬体重減少効果がある
心臓・腎臓の保護作用が認められている
多尿による脱水、尿路感染症
DPP-4阻害薬体重が増加しにくい
膵β細胞を保護する可能性がある
便秘、膵炎、肥満の方には効果が出にくい
GLP-1受容体作動薬低血糖が起こりにくい
食欲を抑える作用があり体重減少効果がある
便秘、腸閉塞、胃部の不快感、膵炎
スルホニル薬(SU薬)β細胞に作用して強力な血糖降下作用を持ちます低血糖、薬の効果が弱まってくることがある
速効型インスリン分泌促進薬効果発現までが早く、作用時間が短い
食直前に内服する必要がある
低血糖

糖尿病の薬・注射薬

インスリン注射薬

インスリンは血糖値を下げるために膵臓から分泌されるホルモンです。糖尿病では、インスリンの分泌が足りなくなるか、分泌されていても効果が不十分なために、外部からインスリンの補充が必要になることがあります。
インスリン注射の主な副作用は低血糖です。インスリンが効きすぎてしまい、血糖が下がり過ぎてしまうことがあるため、注意が必要です。
症状は、空腹感やイライラ、めまい、動悸、手指の震えなどです。

・超速効型・速効型

効果の発現が最も早く、作用時間が短い

・持効型・中間型

効果の発現が緩やかで、作用時間が長い

・混合型

超速効型または速効型と、持効型または中間型を混ぜた製剤です。

引用元:国立研究開発法人 国立国際医療研究センター糖尿病情報センター

GLP-1受容体作動薬

GLP-1受容体と結合することで、インスリンの分泌を促し血糖値を下げる作用があります。
血糖値が高い時にのみ効果を発揮するため、低血糖をおこす可能性が低い薬です。
食欲を抑える作用もあり、体重の減少作用も認められています。
飲み薬と効果効能は同じですが、飲み薬は毎日内服しないといけませんが、注射薬は1日2回から1週間に1回のものがあります。
近年では、睡眠時無呼吸症候群の改善効果や心血管イベントを減らすなどの効果が期待されています。

糖尿病セルフチェック

□ 家族に糖尿病の人がいる
□ 40歳以上の男性、50歳以上の女性
□ 太っている(BMI25以上)
□ 体重が増加してきた
□ 食事が不規則、食事を抜くことが多い
□ 夜ごはんが遅く、食べてすぐに寝てしまう
□ 甘いジュースやお菓子をよく食べる
□ 外食が多い
□ 運動習慣がない
□ 歩く機会がない
□ ストレスが多い
□ タバコを吸っている

上記項目に当てはまるものが多いほど糖尿病のリスクが高まります。
生活習慣の改善をお勧めします。

糖尿病セルフチェック

□ たくさん食べているのに痩せる
□ のどが異常に乾く
□ 尿の回数が多くなった
□ 疲れやすくなった
□ 手足が浮腫みやすい
□ 健康診断で血糖値が高いと指摘された
□ 健康診断で尿に糖が出ていると指摘された

上記項目に当てはまるものがある場合は、早めの受診をお勧めします。



医師 木村 哲也

日本内科学会 総合内科専門医・認定内科医
日本内分泌学会 内分泌代謝科 専門医・指導医
日本糖尿病学会 専門医
日本甲状腺学会 専門医
医学博士


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