睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは睡眠時無呼吸症候群と呼ばれ睡眠疾患の中では、最も患者さんの多い疾患の一つです。
SASは日常生活に影響が出たり、重大な疾患に繋がることもあり、注意が必要になります。
この記事ではSASについてまとめ、適切な治療方法や対処について紹介します。
① SASの症状や特徴
SASの特徴は主に以下4点です。
・大きないびきがする
・夜間睡眠中に呼吸が停止
・慢性的な睡眠不足
・動脈硬化の要因につながる
一つ一つ解説していきます。
|大きないびきがする
SASのもう一つの大きな特徴としてはいびきの音が大きく、いびきの頻度が多いことです。一緒に寝ているパートナーや、友人との旅行中にいびきを指摘されることはありませんか?
SASでは気道が非常に狭くなることから、いびきが発生します。特にSASがある方は、気道が狭くなることで深くて大きな呼吸がふえ、大きないびきに繋がります。いびきは、仰向けで最も生じやすくて、横向きやうつ伏せでは少ない傾向にあります。また睡眠ステージでは、REM期に悪くなる傾向があります。いびきはSASの初期症状として有名ですので、身体からのサインを見逃さないようにしましょう。
|夜間睡眠中に呼吸が停止
SASの特徴は睡眠中に停止してしまうことです。覚醒レベルが低下している就寝中に、気づかないうちに、血中酸素濃度が低下し脳や身体全体に酸素がいきわたりにくくなってしまいます。
SASの診断基準としては、睡眠中に10秒以上の呼吸停止状態が発生し、1時間に5回以上または、7時間の睡眠中に30回以上頻発することとされています。 参照:睡眠時無呼吸症候群の診療ガイドライン
|慢性的な睡眠不足
SASが続くと睡眠時の呼吸が乱れるために、深い睡眠に入ることができず、脳の疲労回復の妨げとなります。また呼吸が乱れることで、身体がストレスを感じ続ける事で、身体の疲労回復の妨げとなります。
ロープで首を絞められながら寝ている状態を想像してみてください。息苦しく呼吸がしにくいことがわかると思います。寝ているようで疲れているという状態が起きてると言っても過言ではありません。
|動脈硬化の要因につながる
SASは動脈硬化を悪化させる一員として報告されています。日本心臓病学会は2012年に睡眠時無呼吸症候群(SAS)は動脈硬化を進行させ、心血管疾患のリスクを上昇させると報告しています。特に心不全や心筋梗塞など危険度の高い疾患に繋がることがわかっており、気づかれた際には早めの対処・治療が必要です。
② SASの原因
SASを引き起こす原因についてまとめていきます。原因を知ることで、次への対処方法を考えていきましょう。
|太りすぎ:肥満
気道が舌や喉周りの軟部組織により物理的に狭くなりやすくなります。太りすぎや肥満の場合、のど周りへの脂肪沈着が増加することから、一般の方に比べても気道狭窄しやすくなります。
|顎が小さい:小顎症
下顎が後退することで、骨格的に気道が狭い方がおられます。そのような方は、肥満がなくとも睡眠による筋肉や軟部組織の緩みにより、気道が狭くなります。マランパチ分類といって口を開けた状態で口腔内の舌や軟口蓋、扁桃腺などがどれだけ視認できるか判定する指標が臨床では用いられます。
|加齢
2つ目の原因としては加齢による筋肉や軟部組織の緩みが挙げられます。喉や顎周りの筋肉や軟部組織に緩みがでてくると、垂れ下がりやすくなり、気道閉塞につながり、SASを誘発すると考えられます。
40代、50代を迎え、ご年齢を重ねるなかで、いびきを指摘され始めり、いびきが悪くなったと指摘される場合にはSASを疑い、早めの検査を受けましょう。
3 SASの対策
SASの有無については医師の診断が必要です。睡眠中の呼吸状態や脳波の検査を行うことで、医師が総合的に診断し、SASへの対策と治療を始めます。
|生活習慣の是正
SASは肥満や太りすぎが原因として挙げられますので、まずは生活習慣の見直しを行いましょう。千里中央メディカルクリニックではダイエットや一般内科の受付も対応していますので、生活習慣病などに対しても包括的アプローチでSASを解決していきましょう
④ 治療について
|CPAP 持続陽圧呼吸療法
CPAPは専用の機器から空気を送り込み、呼吸を楽にしてくれる治療方法です。精密検査でAHI(無呼吸低呼吸指標)≧20の方、簡易検査でREI≧40の方に対して保険診療が適応されています。SASに対する治療効果が高く、日本国内に留まらず世界的に幅広く使われています。
|SAS治療のことなら千里中央メディカルクリニックへ
SASは自分では判断が難しい疾患です。
千里中央メディカルクリニックでは睡眠外来でSASを専門的に診察しております。
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