睡眠の知識

睡眠の質を計測して生活習慣の改善に

毎日の睡眠は健康への第一歩であり、睡眠は生活の中で非常に大切な時間です。

睡眠不足大国と言われる日本では「良質な睡眠」を取れている人が少なく、「睡眠の質」について、重要視されているといえる状況ではありません。

今回は睡眠の質についてまとめていき、睡眠の質向上のための方法を紹介していきます。

睡眠の質を下げる要因をチェック

普段生活している中で実は「睡眠の質」を下げることになっている日常生活のちょっとした行動を紹介します。

あなたの生活を振り返り、改善ポイントを見つけてみてください。

運動不足

1つ目の原因は運動量の低下です。

デスクワークや在宅ワークが増えると、ついつい運動する機会が減ってしまいませんか?

基本的に座り仕事の場合、ウォーキングやランニングと比較すると肉体的な疲労は大幅に減少してしまいます。

ブルーライト 

2つ目はブルーライトです。

ブルーライトは、青空の波長が由来となっています。

ブルーライトにはメラトニンの分泌を抑制する作用があり、眠りにつきにくくなってしまいます。

メラトニンは睡眠前から分泌されるホルモンで睡眠のリズムを調整しています。

スマートフォンやパソコンの光にはブルーライトが含まれており、夜遅くまでブルーライトを浴びてしまうことで、メラトニンの分泌が抑制され、睡眠相が後退することで夜更かしに繋がったり、睡眠の質を下げることにつながります。

ブルーライトではなくても、強い光はなるべく避けるようにしましょう。

・部屋は暖色系の照明にする
・ソファなどに寝転んで仰向けでスマホを触らない
・夜間にコンビニに行くときはサングラスをかけたりキャップをかぶる

など、ちょっとした工夫で睡眠の質を確保することは可能です。

室内環境

室内環境も睡眠の質を下げる原因となります。

あなたの室内環境を見直してみるといかがでしょうか。

以下確認ポイントをまとめます。

・明るさ
・温度調節
・湿度調整
・騒音やにおい

室内温度が暑すぎたり、寒すぎたりすると睡眠の妨げになります。

湿度を計る機会がない人が多いですが、湿度50%が最も快適だと言われているので、ぜひ湿度計を置いてみて、寝室の湿度を管理することもオススメです。

また、周辺環境がうるさかったり、部屋が明るすぎたり、知らず知らずのうちに睡眠の質低下につながりますので、これを機会にチェックしてみてください。

ストレス

4つ目の原因としてストレスが挙げられます。

ストレスと睡眠は密接な関係があります。仕事やプライベートでストレスがかかると交感神経系が活性化することにより、睡眠中に優位となるべき副交感神経が抑制され、睡眠の質に影響がおよびます。

適度なリフレッシュや休息をとり、ストレス解消をこころがけましょう。

【計画的な仮眠】

お昼12時~14時を目安に、10分~20分程度の短い仮眠をとることもオススメです。

眠れなかったとしても、目を閉じて呼吸を整えるだけでも脳を休ませることができます。

私たちは普段、目をあけてお話をしているときの脳波は約20Hz程度のβ波という波長ですが、目を閉じるだけで、約13Hz程度のα波となります。

30分以上の長い仮眠は、逆に約9Hz以下の深い睡眠へ入りすぎてしまって午後のパフォーマンスが低下し、体内時計も乱れ、結果として夜の睡眠の質が低下してしまいますので気をつけましょう。

【小まめな瞑想】

上記のような仮眠をとることが難しい場合は、疲労を感じていなくても、2分程度目を閉じて呼吸を整える(瞑想状態)ことで、心が落ち着き、脳をリフレッシュさせることができます。日中の脳ストレス量をうまくコントロールすることで夜の睡眠の質も高めることが出来ます。

睡眠の質が下がると?

睡眠の質が低下すると、自分自身の生活にどのような影響があるのでしょうか?

睡眠の質低下から起因する、症状をまとめました。

日中のパフォーマンス低下

朝から疲労感を感じる、昼間にあくびがでたり、眠くなることはありませんか?

この状態は体に疲労が溜まっている証拠であり、不十分な睡眠によって疲労回復ができていないことが考えられます。

集中力や判断力が低下し、ミスや事故のリスクが高まりますし、脳がこれ以上のトラブルを回避するために、人とのコミュニケーションを避けようとしてしまいます。

睡眠の質を上げてパフォーマンスを向上させることは、仕事や日常生活を営むうえでとても重要です。

良質な睡眠をとることが目的ではなく、日常生活の質を高めることを目的として良質な睡眠をとるのです。

体調を崩しやすくなる

睡眠の質は免疫に関係しており、睡眠時間が短くなったり睡眠の質が下がることで、免疫力が低下しやすくなります。

免疫の低下はカゼの原因となるウイルス感染症に感染しやすくなったり、アレルギー物質への抵抗力が弱まったり、体調を崩しやすくなります。

ドイツの研究機関が発表した論文によると、睡眠の質が高い人ほどカゼの発症率が低下するということがわかっています。

このことからも、睡眠の質を高めることは、健康への第一歩ということがわかります。

参考文献:Westermann J, et al. Trends Neurosci. 2015;38:585-97

生活習慣病

睡眠の質は生活習慣病のリスクにもつながることが示唆されています。

夜遅くまで起きていたり、いびきや睡眠時無呼吸症候群を発症することにより、交感神経が優位になる時間が長いことから、血圧が高い状態が続き、高血圧になるリスクが上がると言われています。

また、インスリンの働きを弱めてしまうことにもつながり、糖尿病にもつながります。

このように睡眠不足から高血圧や糖尿病など生活習慣病へのリスクが上昇します。

睡眠の質を上げるには?

これまで睡眠の質を下げてしまう要因や、低下によるリスクについてまとめてきました。

睡眠の質を上げるためにできることを紹介していきます。

スマホ時間を自己管理

1つ目はスマホの使い方を見直すことです。

スマホには動画や音楽、映画など幅広いコンテンツがあり、ついつい夜遅くまで使ってしまいます。「夜=寝室=スマホを触る」と脳が覚えてしまう「癖」のような状態です。

睡眠によって脳内の情報を処理しないといけないのに、寝る直前に脳に情報を足す行為は、一晩の睡眠で十分に回復できなくなるリスクを高めていることになります。また、スマホのブルーライトによって睡眠の質の低下にもつながりますので、スマホの使用時間を制限して「○○時以降は使わない」とルールを決めてみましょう。

自分の近くからスマホを遠ざけることで、睡眠時間を確保して睡眠の質を高めていきましょう。

自分に合った睡眠スタイルを見つける

2つめの方法としては睡眠時のスタイルをしっかり確立させること。

枕やマットレスを自分に合った物を選んだり、自分に合った寝室環境を作ってください。

部屋の明るさや温度・湿度などを見直すことで睡眠の質向上につながるはずです。

生活のリズムを作る

質の高い眠りを作るためには、「体内時計を整える」ことがとても重要です。

理想は、

・休日も含めて毎朝決まった時間に起きる
・起きたらカーテンを開けて太陽光を目から浴びる
・日中はなるべく明るいところ(屋外など)で適度な運動を取り入れる
・夜は強い光を避ける

このようにして、体内時計として身体にリズムを覚えてもらうことで、睡眠の質も、パフォーマンスの質も安定してきます。

さらに、寝る前90分間の「快眠ルーティン」を行うのもオススメです。

❶お風呂は40度程度のぬるめのお湯で15分程度湯船に浸かる
❷アロマなどの好きな香りでリラックス
❸全身ストレッチ
❹呼吸瞑想

こうして深い睡眠へと入っていく、この1日の流れをなるべくルーティンにしていくことで、体のリズムは、より整っていきます。

快眠ルーティンについて詳しく知りたい方はこちらから。
生活のリズムを作る「寝る前90分間の快眠ルーティン」を紹介

睡眠に悩んだら、まずは、「体内時計を整えて」「ストレスを軽減し」「寝室環境を快適にする」ことから始めてみましょう。

医師に相談する

当院では日本睡眠学会の医師が睡眠外来を担当しています。

最先端の睡眠医療を学び続けております。

・しっかり寝たはずなのに疲労感がとれない
・いびきや歯ぎしりがあると、周りの方に指摘された
・自分の睡眠の質について知りたい

どんな相談でも医師にご相談ください

睡眠の質を計測して睡眠の状態を把握

当院では睡眠の質を計測できるサービス「S’UIMIN」を導入しております。

S’UIMINは睡眠時の睡眠脳波を測定し、睡眠の質を可視化できる新しいサービスです。

S’UIMINとは?

S’UIMINは株式会社S’UIMINが提供する新しい睡眠サービスです。

株式会社S’UIMINは日本人の4人に1人が睡眠に悩むという課題や、コロナウイルス蔓延による生活スタイルの変化が睡眠に影響しているという課題に対して真向から挑み、「世界中の睡眠に悩む人々にとっての希望の光となる!」をビジョンに掲げています。

脳波から直接睡眠の質を測定できる機器として、2022年の日本睡眠学会シンポジウムでも取り上げられていました。

SUIMINがきること

S’UIMINは睡眠時に装着することで脳波を測定し、AI(自動解析)によって睡眠の質を解析することができます。

可視化されたデータに基づき、睡眠トラブルのスクリーニングや睡眠の質向上に役立てることができます。

一般的なウェアラブルデバイス(fitbitやapple watch)やセンサーデバイス(マットレス等)では解明の難しかった、本質的な睡眠の課題を浮き彫りにすることができます。

千里メディカルクリニックではSUIMINを使った睡眠サービスを提供しています

千里メディカルクリニックではS’UIMINのデータに基づいた睡眠の質改善に向けたサポートを提供しています。

S’UIMINを実際に使っていただき、睡眠の質を可視化することで自分の睡眠状態を見直してはいかがでしょうか。

睡眠の質についての相談は千里中央メディカルクリニックへ

当院では睡眠外来を設置し、睡眠でお悩みの方の悩みやトラブルを解決していきたいと考えています。

専門医師による治療

当院では日本睡眠学会の院長が睡眠外来を担当しております。

院長自身も睡眠トラブルを抱えていたことから、睡眠でお悩みの方に寄り添ったサービスを提供していきます。

実際にS’UIMINを使っていただきながら、睡眠の質向上に向けて一緒に取組んでいきましょう。

北大阪急行・大阪モノレールの千里中央駅から徒歩圏内

千里メディカルクリニックは北大阪急行、大阪モノレールの千里中央駅から徒歩1分のせんちゅうパル4階に位置しています。

御堂筋線や大阪モノレールをご利用の方にはとても便利な場所にございますので、沿線にお住まいで睡眠にお悩みのある方は、一度ご相談ください。

豊中市・吹田市・箕面市・北摂地域からアクセス抜群

千里中央は電車、バス共に北摂地域の中心的な主要駅です。

2023年には千里中央からさらに御堂筋線が延伸し2駅が開業予定であり、箕面市からの利便性がさらに向上します。

阪急バスの乗り入れも多く、豊中市だけでなく、吹田市や箕面市、北摂地域にお住まいの方もぜひご相談ください。

千里中央メディカルクリニックの予約はこちらから

千里メディカルクリニックの予約は電話とLINEにて予約を受け付けています。
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