「いびきがうるさい」と思ったら対処を・いびきに重大疾患が潜む可能性も

「いびきがうるさい」と思ったら対処を・いびきに重大疾患が潜む可能性も

いびきは周囲の睡眠を妨げる家族内の大きな問題の一つです。
旦那さんは気持ちよさそうに寝ているけど、いびきについて指摘するのは気が引けてしまう。

ついつい旦那さんのいびきを我慢している奥さまは多いのではないでしょうか。

いびきはうるさいだけでなく、旦那さんの深刻な病気に繋がる危険性があるため早めの対処が必要です。

ここでは、いびきに対して以下のような知識を得ることができます。

・治療が必要かもしれない危険ないびきの原因や、それを見分けるポイント
・いびきの改善方法
・いびきによる病気を予防するための行動

いびきは長期的に続いていると、いびきをかいている本人だけでなくそのパートナーも深刻な病気につながる可能性があります。

いびきを改善して、質の良い睡眠と元気な毎日を手に入れましょう!

「うるさい」騒音 以外にも問題が!いびきが与える悪影響

「うるさい」騒音 以外にも問題が!いびきが与える悪影響

「いびきがうるさくて眠れない!」うるさくて眠れないのはとても困りますよね。
耳栓を試したり、別の部屋で寝たり様々試している方は多いようです。

一方で、いびきの問題は「うるさい」ことだけではありません。

寝ている本人はもちろん、それによって眠れなくなっているパートナーにも深刻な影響が出てくる可能性があります。

ここではいびきによって、本人とパートナーのそれぞれにどんな問題が出てくるのかを説明します。

いびきが与えるパートナー・家族への影響

私たちは良質な睡眠をとることで疲労の回復や病気の予防、ホルモンの分泌、そして脳のメンテナンスを行っています。

旦那さんがいびきをかいている場合、奥さまやお子さまにはいびきによる騒音で睡眠の質が低下することが十分に考えられます。
睡眠の質が低下すると睡眠不足となり、身体への影響も考えられます。

また、お子さまが成長期の場合には、成長ホルモンの分泌の低下により発育に影響があるかもしれません。

簡単に睡眠不足が与える体やメンタルへの影響をまとめました。

身体への影響

睡眠不足が与える体への影響として、生活習慣病の危険性を高める点があります。

睡眠不足は高血圧や糖尿病、肥満などに悪影響を及ぼすもので注意が必要です。

すでに、生活習慣病の指導を受けている場合には、睡眠の改善が必要であったりします。

精神面 メンタルへの影響

睡眠不足は熟睡感や睡眠による体力回復の時間を奪ってしまうため、情緒安定性に影響が出ると言われています。

気持ちが沈み込みやすくなりうつ病となったり、気持ちが不安定になり不安神経症にもつながることがあります。

また、判断力や集中力が落ちやすくなることから日中の仕事や家事などにも影響が出てしまいます。

本人へ与えるいびきの影響

本人へ与えるいびきの影響

旦那さんがいびきをかいている場合、夜間の呼吸状態に影響を与えています。

いびきをかくことで、不安定な呼吸になり、不要な呼吸エネルギーも必要とします。

いびきは空気の分断ですので、睡眠中の体に十分な酸素が入ってこなければ、心臓や脳に大きな負担がかかり、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病が進行しやすくなります。

また、高血圧や脂質異常症が続くことで、動脈硬化や狭心症、さらには心筋梗塞・脳梗塞による突然死を引き起こすこともあるのです。

血管にも長期的にダメージが蓄積されることから脳卒中(脳梗塞や脳出血、くも膜下出血)のリスクも高まります。

以上のようにいびきによって、じわじわと体を傷めつけられているのです。

うるさいいびきの危険度の判断は「たまに」か「いつも」か 

うるさいいびきの危険度の判断は「たまに」か「いつも」か 

いびきをかいている本人とその家族の健康に大きな影響を与える可能性があります。

さらに、注意すべきポイントとしては重大な疾患が隠れていることがあることです。
通常のいびきと危険ないびきをしっかりと見分ける必要があります。

ここでは、いびきの危険度を判断する方法として、「いつもはいびきをかいていないが、たまにはかく」のか、「習慣的にいびきをかいている」の頻度に注目してみてください。

いびきをかいていることが「たまに」ある場合 

ひとつ目は、旦那さんのいびきが「たまに」ある場合です。
習慣的ではないいびきは、以下のような一時的な理由があることが多いです。

●風邪やアレルギーで鼻が詰まっている・のどが腫れている
●疲れやストレス
●アルコール・喫煙

風邪やアレルギーなどで鼻やのどに問題がある場合は内科・耳鼻科などを受診し対処をしたり、疲れが溜まっているなら普段からの休息を多めに取るなど、対処できることは改善をしてみてはいかがでしょう?

ついつい後回しになってしまうかもしれませんが、早めの対策が必要です。

「いつも」いびきをかいている場合 

問題は習慣的にいびきをかいている場合です。
習慣的ないびきは、原因が複雑であり以下のように簡単に取り除けないものであることが多いです。

●肥満によって気道が狭くなっている
●生まれつき気道が狭い(骨格的に狭い場合や、扁桃腺が大きい場合など)
●筋力が低下し、寝ている時に舌がのどに落ち込みやすい
●アルコールや喫煙がやめられない、減らせない

また、いびきが継続している場合は「睡眠時無呼吸症候群」という病気が潜在している可能性もあります。

睡眠時無呼吸症候群の診断基準として以下の2つが挙げられます。

●睡眠中に10秒以上呼吸が弱くなったり、止まる。
●それが1時間に5回以上起こる。

睡眠時無呼吸症候群の場合、睡眠時に無呼吸状態になるため体や脳への酸素が不足してしまいます。

睡眠の質が大きく下がり、日中の眠気や倦怠感など睡眠不足の症状が強く、事故を起こすリスクも高くなります。
実際、睡眠時無呼吸症候群による睡眠不足が原因で、自動車事故を起こしたケースもありました。

参照:睡眠時無呼吸症候群による交通事故(朝日新聞デジタル)

さらに、高血圧や糖尿病などの生活習慣病から脳卒中や心疾患など、命の危険を伴う病気の発症につながることもあります。

習慣的にいびきをかいている人は、睡眠時無呼吸症候群の可能性も考えて、いびき対策をしつつ受診を検討しましょう。

いびき改善に有効な3つの対策

いびきを改善するために必要な3つの改善策

いびき改善には大きく3つの対策があります。

1)良質な睡眠を心がける
2)気道を塞がないで寝る
3)いびきの治療

旦那さんがいつもいびきをかいていると思ったら、対策をしつつ早めの受診を検討しましょう

いびき対策1)良質な睡眠を心がける

いびき対策の1つ目は良質な睡眠を心がけることです。
良質な睡眠をとれるように、日ごろから生活リズムを整えましょう。

①規則正しい生活

眠くなるためのホルモン:メラトニンが眠りの時間に分泌するためには、朝日を浴びることが大切です。
質の良い睡眠を取るためには朝に規則正しく起きることから始まります。

また就寝時間一定になっていると、就寝時間に向けて脳はだんだんとリラックスモードになり眠りの準備を始めることができます。就寝1時間前から、徐々にお部屋のライトを暗くしてゆくことが大切です。

できるだけ夜更かしをせず、規則正しい生活を送ることが、良質な睡眠に繋がります。

②日中の適度な運動と夕方以降のリラックス

睡眠には運動も大切です。 日中の適度な運動を心がけましょう。

ウォーキングやストレッチ、ランニングなどがおすすめです。できれば屋外で行うことで、光を浴びることができるので良いです。

夕方以降はリラックスできる雰囲気を心がけます。室内の気温・湿度を快適にし、直前に入る場合はお風呂の温度もぬるめにして温まりましょう。

また、テレビやスマホなどの光刺激を浴びすぎると脳が覚醒してしまいます。
部屋の照明も明るくし過ぎず、間接照明程度でやや暗いと感じるくらいが良いです。

おすすめの寝る前のルーティンについてはこちらの記事にもまとめているので参考にしてみてください。

参照:生活のリズムを作る「寝る前90分間の快眠ルーティン」

③就寝数時間前からのカフェイン、アルコール、喫煙はNG

カフェインは3~4時間効果が持続すると言われています。

また、アルコールやニコチンは睡眠を妨げます。お酒や煙草はリラックスすると考えられがちですが、実は逆で熟眠を妨げますし、加えて睡眠時無呼吸症候群の症状を重くすることもわかっています。

いびき対策2)睡眠時の気道をできるだけ確保する

いびきや睡眠時無呼吸症候群では気道が狭くなり、呼吸がしにくくなっています。
気道が完全に塞がってしまうと、身体や脳への酸素供給が落ち疲労回復や良質な睡眠をとることができません。

そのため、気道をできるだけ狭めないことが大切です。

①適正体重でいる

肥満になると、のど周辺にも脂肪がつき気道が狭くなります。
また肥満と生活習慣病は強い関係があるため、睡眠時無呼吸症候群の方はもちろん、いびきをかく方も適正体重を目指すことはとても重要です。

②寝る時の工夫

仰向けで寝ることで舌が気道に落ち込み、呼吸が止まりやすくなってしまいます。
舌が気道に落ち込まないように抱き枕を使って横向きで寝やすいように工夫したり、うつ伏せで寝たりすることが有効です。ただ、寝姿勢は寝入ってしまってからは自分ではコントロールできないため、気休め程度の対応と考えていたほうが良いでしょう。

こちらに睡眠時の姿勢についてまとめた記事がありますので参考にしてみてください。
参考:睡眠時無呼吸症候群時の正しい寝方とは?治療法や自力でできる対策も解説

また、就寝中の鼻呼吸を促すことでいびきを改善するグッズも様々な種類のものが販売されています。ご自分に合うものを探してみるのもよいでしょう。

いびき対策3)いびきの治療

様々ないびき対策をご紹介しましたが、いびきが継続していている場合には医師の診察を受けてください。
また、高血圧や肥満など生活習慣病をお持ちの場合にはより危険度が上がります。

睡眠時無呼吸症候群は合併症として命に関わる病気や、日中の眠気による事故などを引き起こす可能性があるため、早めの診断と治療が重要です。
自分でできるいびき対策を実行しつつ、早めに受診しましょう。

まとめ

いびきは睡眠の質の低下につながるだけでなく、身体や精神面にも影響を与えます。

また、危険な病気が隠れている可能性もあり注意が必要です。

旦那さんのいびきが継続している場合には早めの受診をして、いびきの治療により、夫婦ともに健康でイキイキした毎日を過ごしましょう。

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