四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)|原因・症状・治療・リハビリ
「肩が上がらない」「夜にズキズキして眠れない」
──そんなお悩みは四十肩・五十肩かもしれません。
当院では痛みのコントロール+専門的リハビリで、日常生活への早期復帰を目指します。
四十肩・五十肩とは(肩関節周囲炎)
肩関節のまわり(腱や関節包など)に炎症が起き、
痛みと動かしにくさ(可動域制限)が出る状態です。
進行すると関節包が硬く縮み、いわゆる「凍結肩(癒着性肩関節包炎)」となり、
さらに動かしづらくなることがあります。
ポイント: 年代で呼び方が異なるだけで、四十肩も五十肩も同じ病態です。
主な症状(よく困る動作)
腕が上がらない・後ろに回せない
上着を着る、髪を結ぶ、エプロンの紐を結ぶなどがつらい。
夜間痛で眠れない
夜にズキズキ痛む、寝返りで目が覚めるなど、睡眠の質が低下。
電車のつり革や高い棚が難しい
肩を上げる・外に開く動きで強い痛みやつっぱり感が出る。
原因・なりやすい方
- 年齢とともに肩周囲の組織が硬くなり、炎症・癒着が起こりやすくなる
- 痛みを我慢して使い続ける・動かさない期間が長くなると悪化しやすい
- なりやすい方:40〜60代、デスクワーク・反復動作が多い方、
糖代謝異常(例:糖尿病)や甲状腺機能のトラブルがある方 など
当院の治療とリハビリ(通院の流れ)
1. 診断と痛みのコントロール
- 丁寧な問診・徒手検査・レントゲン検査で原因部位を把握。
- 痛みが強い場合は、関節内注射で炎症を抑え、
日常生活やリハビリを進めやすくします。 - 鎮痛薬・湿布など症状に合わせて処方。
2. 専門的リハビリテーション
- 理学療法士による運動療法:段階的ストレッチ、
関節可動域訓練、肩甲帯・体幹の協調性改善。 - 生活動作の工夫や、再発予防のホームエクササイズをわかりやすくご提案。
- 痛みの時期は無理をしない安全ラインを設定し、回復期には機能改善を加速。
3. 通院の目安
急性期は週2~3回程度、痛みが落ち着けば週に1回など、
症状に応じて調整します。
目標は「痛みの軽減」と「可動域・機能の回復」です。
早期受診のメリット: 放置すると可動域が固まりやすく、
回復に時間がかかることがあります。
早めに痛みを抑え、動かせる状態を作ることが回復への近道です。
回復に時間がかかることがあります。
早めに痛みを抑え、動かせる状態を作ることが回復への近道です。
自宅でできるセルフケア(痛みの強さに合わせて)
痛みが強い時期
- 無理なストレッチや重い物持ちは避ける
- 就寝時は横向きで肩に負担がかからないようクッションを活用
痛みが落ち着いてきた時
- 壁這い運動・テーブル拭き運動などの低負荷エクササイズ
- 肩甲骨の可動化(すくめる・寄せる・下げる動き)
- 毎日少しずつ・痛みの出ない範囲で継続
※セルフケアは個人差が大きいため、受診時に安全な方法をご案内します。
受診の目安・よくある質問
受診をおすすめするサイン
- 1週間以上、痛みや動かしにくさが続いている
- 夜間痛が強く、眠れない・仕事や家事に支障が出ている
- 肩を上げる・後ろに回す動きで強い痛みが出る
- 他の病気(石灰沈着性腱炎・腱板断裂 等)との見分けをつけたい
四十肩と五十肩の違いは?
呼称の違いのみで、どちらも肩関節周囲炎を指します。診断や治療は同じです。
自然に治りますか?
軽快する例もありますが、
長期化・可動域の固まりで日常生活に支障が残ることが多いです。
痛んでいる強さよりも、痛む期間が長いほど
リハビリで治るまでに時間がかかります。
早期診断と適切な治療が回復を助けます。
注射は痛いですか?どんな効果?
痛みを伴うこともあります。炎症を抑え、リハビリへ移行しやすくします。
どれくらい通院が必要?
目安は数週間〜数ヶ月。痛みの段階・生活背景に合わせて頻度を調整します。
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