【新型コロナウィルス抗体検査についてご案内いたします】

大阪本町メディカルクリニックでは、新型コロナウィルスの抗体検査を導入いたします。

以下をご確認の頂きますよう宜しくお願いいたします。

 

【抗体検査とPCR検査の違いはなんですか?】

「PCR検査」は、体内の鼻腔粘膜にウィルスが存在しているかどうかを直接調べる検査で、現時点では診断の標準検査となっています。ただし、専用の設備や人員確保などの問題点もあります。

「抗体検査」は侵入したウィルスに対して、体内の免疫システムが産生するたんぱく質(抗体)を検知する検査です。簡易キットで15分程度で施行できるというメリットがあります。

抗体検査は、他のウィルス感染症では診断法として確立されているものもありますが、新型コロナウィルスに対してはデータの蓄積が不十分であり、その有用性は確立されていません。

現時点では、日本国内では、新型コロナウイルスの診断に用いることはできません。また、保険適応もありません

しかし、海外(米国や中国)では、一般的な集団においてどの程度抗体が保有されているのかの調査などを目的として、既に使用例があることも事実です。よって、抗体検査の現状の精度や限界についてよく理解した上で、結果をみること自体には一定の意義があると考えられます。

 

【どのような抗体検査のキットを使っていますか?】

当院で採用している新型コロナウィルス用抗体検査キットは、日本国内では医薬品として未承認ですが、日本国内の病院でもPCRとの比較検査が実施されております。メーカー報告によると370検体で「感度90.43%、特異度100%」というまずまず良好な性能が報告されています。

「感度」は、疾患のある人を正しく陽性であると判定する確率、「特異度」は疾患のない人を正しく陰性であると判定する確率のことで、 一般的な考え方としては、「偽陰性(見逃し:感染があるのに感染していないと判定してしまうこと)」の可能性はそれなりに存在し、一方で「偽陽性(誤診:感染があると判定されたのに実際には感染していない)」の確率はほぼないということが言えます。

 

【費用はどれくらいかかりますか?】

新型コロナに対する抗体検査は、検査7000円(税別)、処置3000円(税別)で行う事ができます。

 

【検査はいつもらえますか?結果説明はどのように行われますか?】

当院で使用している抗体検査は、約15分で結果が出ます。その間はクリニック外で待機されても構いません。

   

【検査結果はどのように解釈をすればよいですか?】

ウィルスに対して体内で抗体がつくられるとき、その抗体にはいくつかの種類があります。その出現パターンによって、「未感染・感染初期・感染中期・感染後」という判定が可能です。

感染初期段階では、まずIgMという種類の抗体が出現し、遅れてIgGという種類の抗体が出現してきます。そのため、以下のように判定されます。

以上を踏まえ、解釈に関するメッセージは以下の通りとなります。

【未感染パターン:IgM陰性・IgG陰性】

基本的には、未感染であると考えられます。ただし、本検査の感度がやや低いことを踏まえると、未感染であると確定することはできません(感染を見逃している可能性があります)。症状がないのであれば、引き続き予防に努めてください

【感染初期パターン:IgM陽性・IgG陰性】 【感染中期パターン:IgM陽性・IgG陽性】

現在、新型コロナウイルスに感染している可能性があります。症状があるようであれば、PCR検査や画像検査を総合した判断が必要です。症状の重症度に応じて、対応が変わりますので、別途指示をお出しします。 症状がない場合は、不顕性感染(感染はしているが、症状が出ない)の可能性があります。二週間を目途に自宅静養をして、社会的距離の確保や、マスク着用の徹底など、周囲に感染させない配慮をお願いします。基本的には症状がない限りにおいて、PCR検査など他の検査が必須というわけではありません。なお、現在症状がなくても、追って症状が顕在化してくる場合があります。その場合は、PCR検査や画像検査を総合した判断が必要になりますので、別途受診をお願いします。

【感染後パターン:IgM陰性・IgG陽性】

既に新型コロナウィルスに感染後である可能性が高いです。

近日、症状があったのであればそれが新型コロナウィルス感染症であったと考えられます。また、これまでに症状がなかったのであれば、不顕性感染であったと考えられます。

基本的にこれから新型コロナウィルスに感染する可能性は低いといえますが、その可能性がゼロになるわけではありません

新型コロナウィルスに関しては、まだ情報が不足しており、抗体を持っていることがどのような防御的意義を持つのかは十分にわかっていません。引き続き予防に努めてください。

 

【検査結果も含めて、診断書をお願いできますか?】

上記のように、抗体検査の意味合いがはっきりとしておりませんので、原則的に診断書の発行は行っておりません。結果を医師から通知いたします。

         

2020年5月23日

監修:大阪本町メディカルクリニック 医師